第8話 憑依について。

「マスター。朝ですよー」

「んん……あと1時間……」

「遅刻しますよ!!」

体がだる重い。

あんな戦いがあったんだ。疲れるに決まっている。いやいや体を起こす。

「おはようございます。マスター」

「おはよ……」

カフラは俺の世話係かな?

まぁ、もうそんなもんか。

家事ならなんでもできるし、物知りだし。

美人さんだし。

「あ、マスター。朝ご飯は机の上に置いてありますよ~」

「りょーかーい。ありがとなー」

寝ぼけた声で言う。

俺は顔を洗って、リビングでご飯を食べる。

うん。毎回のことだが―

くそ美味い。

カフラっていい嫁になりそうだな……。

いや、嫁には行かせん!

俺が困る!

「ごちそうさまでした。」

「はい。お粗末さまでした。」

さー。

準備して王国へ向かいますか。

「カフラー10分後に出るぞー」

「かしこまりました!」

カフラは急いで皿を洗って、支度をした。

俺は適当に服を選んで着た。

10分後―

「お待たせしました!」

「ん。じゃあ行こうか」

空を飛ぶ定番のユニット―

「はばたき!」

【はばたき、起動シマス】

空を飛ぶ。

前の世界では飛行機に乗らないと空なんて飛べなかったのに…。

この世界では折り紙で飛べるのか。

いい世界だな。

「マスター。少し勉強しますか!」

「え?」

「あ、勉強と言っても、憑依のことを説明するだけですよ!」

あー……

なんか昨日言ってたね。

「しゃあお願いするよ」

「了解です!」

コホン―と、咳払いを1つして

「憑依は、他の種族を自分の中に入れることができます。入れたら、その種族、その個体の力を使うことができます。大雑把おおざっぱな説明ですが、基本こんな感じです。

あとは―特殊な種族、個体によっては、1部の特徴が反映されます。」

「なるほど……特殊な種族って?あと個体も」

「特殊な種族は……例えば、伝説種レジェンズ天使種エンジェリー……あとは機械種マシンですね。個体の例としては獣族に、五色狼ごしきろうというものが存在します。五色狼は名前、文字通り、五色の狼です。赤、青、緑、黄、紫で、憑依するものによりますが、多分その色が体に現れるのかと。」

「なるほど……」



ん……?

そういえば、カフラって俺の中に入ってたけど……

あれは憑依になるのか…?

だとしたら、カフラは一体……。

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楽しくのんびり異世界生活 クオーツ @origamihiroya

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