第23話 習い事にて

今日は少し雪が降っていた。

今日は土曜日なので習い事へ行った。



習い事の先生は私の事をマルチな人間だと思っているらしい。ゲームの大会や勉強、ピアノ、留学など様々な事をしていて、それぞれある程度の成果を収めているからそう思っているようだ。

褒めてくれるのはとても嬉しいのだが、私は本当にマルチな人間なのだろうか。

私としては私がマルチな人間なのではなく傾く事を恐れている人間のように見える。

つまり、専門性を持つことによって今ある人格が変わってしまうのではないかと恐れて1つの事に精神を傾けることができないのだ。

そのため、私はある程度の成績はあるものの飛び抜けた成績はあまりない。


このような性格は全てが悪いわけではない。

例えば集団の中にいる際にほぼ全ての人の不快に思う可能性のある行動を察知できたり、全ての人の意見に心を向けることができる。

故に精神的に疲れやすくなったり、先程述べたように専門性を持たなくなるという欠点がある。


ただ単に人生を過ごすのなら今のままで何ら問題がないのだが、この性格はもし私が何かのチームに入るときにそのチームに与えられる物が無くなってしまう。

『あなたは私に何を与えるのか。』という質問に答えられないのである。

それに答えられない人はもちろん組織を成長させない。労働力になるだけだ。


そのような人は組織も嫌がるし、何よりそのような人に私はなりたくないのでこれからは私が何のためにこの行動をしているのかというのを意識し、私自身の『力』を蓄える事に重きを置こうと思う。


私と同じ歳で既に大きな力を持つ人は沢山いる。大手企業に自分の作ったプログラムを売る人や、スポーツで輝かしい成績を収めた人など例を挙げればキリがない。


その人達に追いつくためにもこれからは私自身を律するべきである。少なくとも己を律する事の出来ない者に成功はない。


今からでも少しずつ己を律する訓練を積んでおこう。


…まずはは早寝早起きだろうか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る