第162話 修業編5




いくよ


ぐぐっ


はぁ はぁ はぁ


大きい


いれるよ


そのままで 動かないで


おっ はいった


俺は何度も何度も


ユウは笑顔で


凄いっ 大きい っと


俺はだんだんと速く


ユウの笑顔が俺を加速させる


はぁ はぁ はぁ はぁ


どう


うん 凄いよ


ユウは俺の頭をぽんぽんと がんばったね っと褒めてくれる


ユウに褒められると更にやる気が


大きな岩をぐぐっ っと持ち上げ 状態をそのまま保ち そしてアイテムボックスに収納する


何度も何度も繰り返す


力をつけため そして沢山の岩を収納するため 山がなくなるくらい収納しろって無茶苦茶なことを言っていたが 収納した岩は何かに必ず役に立つと言っていたが


岩が何かの役に立つなんて想像出来ないし


本当にこんなことで最強の魔法使いになれるのだろうか


「ふっふっ どうしたの 悩みがあるならお姉さんに相談して」


「まったく 魔法っぽいことしてないんだけど」


「智王様の言うことは必ず意味があるのよ う~ん でも不安だよね よし お姉さんが智王様に言ってあげるよ 明日は魔法っぽい稽古をしてもらうようにね」


「ユウ ありがとう」


ユウに背中を押されて 日課のジョギングに




日課の走り込み 筋トレ 石投げ 収納 そして 夜は氷の耐久性と炎の耐久性を体につける


俺は毎日 寝る時間も削って稽古を続けていく







温かいスノウの肌


お互いの肌の温もりを確かめあいながら


愛を何度も囁き合う


お互いが必要だと確信できる幸福感


好きだよ っというと スノウは俺にぎゅっと抱きつきキスを


体が氷そうな冷たさも スノウの愛が温かい


体が凍っていても 細胞はスノウを求めて熱を発する


感覚がなくなっているはずなのに


スノウの肌の温もりが分かる


スノウの肌の柔らかさが分かる


スノウの愛が分かる


スノウに愛されていると分かる


だんだんと 意識が


眠く


しかし スノウのことを考えると体が熱く


スノウを求めて体が熱く 力が溢れてくる


スノウが微笑み俺にキスを


すると更に体が熱く


スノウが俺の肌を優しくさわると


更に体が熱く


全身が熱く


全身に力が溢れてくる


ちゅっ がんばったね っと微笑むスノウ


俺は感覚を取り戻した手でスノウを抱きしめ


スノウと何度もキスを


唇に 頬に 顎に 首に 上から下まで ゆっくりと舌を這わせながら


そして全ての感覚を取り戻した俺は


スノウと


体を


魂を


1つに


・・・










俺は魔法防御力が0


レベルが上がっても魔法防御力は上がらない


しかし 俺の体は寒さの耐久性が誰よりも強くなっていった


この世界一の氷の魔法使いスノウと命をかけた稽古


苦痛を伴う稽古 誰でも耐久性をつけれるとは限らない


細胞が氷付き死滅して体が動かなくなることも もちろん死亡してしまうおそれもある



スノウの愛がそれをさせない


スノウの愛が俺を守ってくれる


スノウの愛が俺に力をくれる


魔法とは愛だと言われている


氷の魔法も愛によって生まれる


愛とは光と闇 善と悪 聖と魔


愛は幸せも 憎しみも


愛は救うことも 狂わすことも


スノウの愛は汚れのない光 善 聖


スノウの愛を理解し 信じることで 体を凍らせているスノウの魔法が 本当は温かい優しいものだと分かる


俺は強くなるために 最強の魔法使いになるために


スノウと何度も肌を重ねた








「稽古はしているのか」


「もちろんですよ 師匠」


「う~ん そうだな 異常なくらい寒さへの耐久性がついてきているようだな」


スノウは微笑み


そっと俺にキスを




睡眠時間を削り 命をかけて


最強の魔法使いになるための修行は続く

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