第151話 再会



ユウ スノウ フレアは子育てがあるので途中で帰ったが俺はまだ竜宮城にいた


俺がロアと一緒に稽古をしていると


乙姫がやって来て


「英雄様 そろそろ戻られたほうがよろしいかと」


あれっ 帰れってこと


ロアが不思議そうに


「乙姫様 地上で何かあったのでしょうか」っと


んっ


「はい 戦争が起こりそうです」


げっ


「え~っと どこの国か分かる」


「はい サブル王国です」


「えっ サリアが戦争を」


「いえ サブル王国に攻め込もうとしている国があります」


あっ そうだよね サリアが戦争なんか んっ まさか俺のせいで


「すぐに転移で戻ることにするよ 今までありがとう また来てもいいよね」


「はい もちろんです これはおみあげの玉手箱です」


えっ おじいさんになったりして


俺が嫌そうな顔をしていると


乙姫は不思議そうな顔をして


「どうかされましたか 中身は龍仙丸ですよ」


んっ 薬かな おじいさんになる?


ロアが「それを1粒飲むと1時間だけあらゆる言葉が理解出来るようになる」っと教えてくれた


おおっ ってことは 獣族の言葉が分かるのか


俺が嬉しそうな顔になると 乙姫がクスクスっと笑い


「1粒作るのに1年かかりますが 欲しい時は取りに来てくださいね もちろん次の1粒出来るのは1年先になりますが」


「そんな大切な薬をいいの」


「もちろんですよ 10粒しか入ってませんが使ってください」


これがあれば 誰とでも愛を囁きあうことが出来るのか 素晴らしい さっそくメリュっと


俺がにこにこしていると ロアが


「はやくいかなくていいのか」っと


あっ そうだった


「じゃあ また 来るよ」


「お待ちしています」っと笑顔で乙姫に見送られ 俺はサブル王国に転移した







「久しぶり」っとサリアに抱きつくと


驚いた顔の後で すぐに落ち込んだ顔に


「来てくれたのですか すみません 私の力不足で」


「いや きっと俺のせいだと思うよ で 状況は」


「南の3つの国が宣戦布告をしてきました その他の国からも兵や資金が動いているようです」


敵は3つの国だけじゃないのか それなら


「じゃあ すぐに それ以外の国に連絡をして 可愛い女性達の受け入れをお願いしてもらうように」


「逃げるというのですか 英雄様が判断されたのならば従いますが」


「んっ いや 南の3つの国が滅びることになるだろ だから 避難する可愛い女性達の受け入れをしてもらわないと」


ミラベルがはぁ~っとため息をつきながら


「まさか 1人で戦うつもりなのでしょうか」っと


「そうだ メリュ 手伝ってくれるよね」


俺がそういうと 指輪からメリュが出てきて にっこりと微笑み 俺にキスを


「2人で行こうと思っているけど 敵の兵はもうこの国に」


「いえ まだです おそらく 戦場になる場所に到着するのは13日後だと予想しています」


おっ 間に合ったのか それなら被害なく済みそうだね


ミラベルが不安そうに


「敵は複数の召喚の指輪を手にしているようです ドラゴン召還の指輪もあるという噂も」


げっ メリュがいれば問題ないと思っていたのに う~ん どうしようか


サリアが剣を抜き


「英雄様 私達も戦います 私もこの最強の剣 グラムで」


いや いや 原因は俺だろ ブレンダル王国が滅びたことが大きく関係していると思うけど


「サリアとミラベルは子育てで忙しいだろ 俺に任せてくれないかな 危ないと思ったら仲間に頼むからさ」


ミラベルが


「サリア様 ここは英雄様にお任せしましょう もちろん 作戦は予定通り進めます 英雄様が退却しても大丈夫なように戦う準備はしましょう」


サリアが心配そうに


「無理はしないでくださいね 予言では」


あっ そうか でも


「まだ 先の話だろ 大丈夫 俺はいなくならないよ」


俺はサリアを抱きしめキスを


ミラベルが「作戦会議中だぞ」っと 確かに周りには 沢山の将校がいる いろんな種族の獣族達も 本格的な戦争になれば人族対獣族の全面戦争になりそうだな


俺はミラベルを抱き寄せて キスを


「サリアを頼むよ」


ミラベルは「ああ 任せろ」っと


俺は城を後にして メリュに 緑竜に乗り南へと旅立った


・・・






サブル王国の一番南の街を越え 更に南へ


んっ あれは 既に戦闘が始まっているのか


砂煙が立ち上り 悲鳴や叫び声が聞こえてくる


サリア達の話では 戦闘は王都と南の街の中間地点くらいの場所で行うと言っていたが う~ん 南の街の住人達は全員避難させていると言っていたのだが


・・・


空から戦いを見ていると


敵の軍勢は30万前後 戦っているのは・・・あれっ 1人? 1人で30万相手に いや 向こうの森から矢が軍勢に向かって って おおっ あれは ばにらとちょこか


ばにらとちょこが離れた場所から弓で矢を放っていた


ばにら ちょこ そうか あれから1年以上が


ってことは 戦っているのは・・・


距離があるのもそうなんだが 動きが速くてよく見えない もっと近づけば分かるだろうが


動く人影と次々に飛ぶ首は見えるのだが


人影は素早く動きながら敵の首を飛ばしていく


攻撃が当たりそうになっても振り返りもせずに楯を出し防ぐ


あれは 氷で出来ているのか


アイテムボックスから氷で作った楯を出して 使い捨てにしながら防いでいるようだ


俺の真似なのか しかし あれなら魔法に見えるし 後で回収する必要がないのか


・・・


どうする 俺も参戦するか


う~ん


メリュが高度を下げると


戦っていた人影がジャンプした


「メリュ」っと俺がいうと すぐに その場所に


そして キャッチ


「ちゃちゃ」


両手でジャンプしてきた ちゃちゃを受け止め


メリュの上でちゃちゃを抱きしめる 


ちゃちゃは微笑み俺にキスを


サリアのピンチを知り 助けに来てくれたのかな


俺とちゃちゃはメリュの上で抱き合い 何度もキスを


下からは悲鳴が


メリュの風魔法で切り裂かれていく兵士達の声が鳴り響く


兵士達はサブル王国とは反対の方向に移動を始めたようだ 敗走しているのか 兵士達の上空を旋回しながら メリュは次々に魔法を


俺とちゃちゃは抱き合い


愛を囁きながら何度もキスを


ちゃちゃは微笑みながら涙を


なぜか俺の目からも涙が


嬉しいはずなのに


ちゃちゃに会えて


ちゃちゃの温もりを感じることが出来て


ちゃちゃの声を


ちゃちゃの甘い声を


嬉しいはずなのに


涙が止まらない


俺は何度も愛していると


そして


寂しかったっと


もう離さないっと


俺とちゃちゃは1つになる


ちゃちゃのことが大好きだと


特別な存在だと


愛を語りながら


甘い声を響かせながら


空を舞う


・・・








俺達は ばにらとちょこの元に


2人は近づく前から手を振ってくれていた


ばにらとキスを


ちょことキスを


メリュは俺を残し ちゃちゃを乗せ 空へ


俺は ばにらとちょこ と抱き合い


再開を楽しむことに


愛を囁き


・・・





俺達が抱き合っていると


周りには転移の光が


可愛い女性達が次々に転移してくる


女性達は戸惑っているが・・・ 知らない女性達か それより


今は ばにらとちょこと再開を


・・・

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