第146話 時間の感覚




おっ 海が見えてきた




俺はノルンと別れて緑竜に乗り海に


俺が海に海王の玉を投げると海が輝き始めた


・・・


・・・


・・・


う~ん 輝きが消えて時間が経ったけど・・・何も起こらない


俺が砂浜に座っていると緑竜が顔を近づけ俺の頬に


おわっ じゃれているのか 懐いているのか ちょっと怖いんだけど


緑竜の頭をさわると 緑竜が優しく微笑む


んっ 優しく? う~ん 表情は変わってないみたいだけど・・・


緑竜の視線が俺から海へ 俺もつられて海の方を


んっ 何か おっ 長い髪


海から女性が現われた 可愛い女性が 裸の可愛い女性が 下半身が


・・・


裸の女性が現われた


「君が私を呼んだの」


「俺が海王の玉を投げたんだけど 君が」っと俺が喋っていると


女性が驚いた声で「人魚様」っと


えっ


女性の視線は


俺の横


んっ


「え~と 君が人魚なんだよね」


「えっ えっ そうね 人魚と呼ばれているわよ」


「噂通り 可愛いね 会いに来て正解だったよ」


「えへっ そう で 海王様に会いたいの う~ん 君は悪意がなさそうだけど~ う~ん どうしようかしら」


「いや 別に海王はいいよ 俺は君に会いに来たんだから」


「えっ 私に 何のよう」


「だから会いにだよ」


「ふっふっふっ そうなの う~ん いいわよ 君は人魚様にも好かれているみたいだし 悪い人ではなさそうね」


えっ 人魚って この子だよね 様? 目線の先には緑竜しか・・・


「陸地にあがれるの 足があるようだけど」


「ふっふっふっ 普段は人と同じだよ 魔法で人魚様のようになれるけどね」


「へぇ~ じゃあ 試しにこっちに来てよ」


「ふっふっふっ いきなり ベットに誘うのはよくないと思うよ」


「あれっ ダメだった」


「人魚様が睨んでるわよ」


んっ えっ


「ねぇ さっきから 人魚様って言ってるけど もしかして 緑竜のこと」


「そうだよ 知らなかったの そうか 会話が出来ないのね 人魚様の名前はメリュジーナ様」


俺が緑竜に「メリュジーナ」っと呼ぶと 緑竜は微笑み そして光輝きだした


光が収まると 可愛い女性が現れた しかし下半身は蛇? 


メリュジーナは俺に抱きつき


キスを


「メリュジーナ メリュでいいかな メリュ 可愛いよ」 ちゅっ っとキスをすると


メリュは嬉しそうに俺にぎゅっと抱きつき 微笑みながらベットに倒れこむ


メリュの肌は柔らかく 人との違い等ない


たとえ あったとしても メリュの可愛さなら問題ないけどね


俺とメリュは何度もキスを


そして


・・・


メリュは俺の体にぎゅぎゅっと蛇の尻尾を巻きつけながら


甘い声を響かせた


・・・







メリュは俺に何度もキスを  そして何かを嬉しそうに話してくる


俺はメリュの頭を撫でながら 何度も愛を囁く


海から出てきた女性が真っ赤な顔で


「ねぇ 私もいるんですけど ずっと見ていたんですけど」


「あっ そうだったね え~と 名前は」


「そ そ そうよね 自己紹介してなかったよね 私は 海人族のメル よろしくね」


メリュがメルに何か話しをはじめた


メルが「ねぇ ブレンダル王国って知ってる 仲間や友達がいたりする」っと知らない国の名前を聞いてきた


「いや 知らないけど どうかしたの」


俺がそう言うとメリュが俺にキスをして離れた場所に移動し 輝きだしたと思ったら緑竜になり大空へと飛び立ってしまった


えっ あれっ どういうことだ


「ふっふっ 仕返しに行くんですって 人魚様を封印した魔道師と それを命じた王を倒しにいかれました」


「えっ そうなんだ って 召喚の指輪の魔物だよね あれっ そうか 九尾狐のように倒されて召喚の指輪に」


「君が人魚様の枷を外してあげたんでしょ 人魚様を自由に そして人魚様に力を」


えっ えっ 何の話 え~と


「メリュは戻ってこないの」


「いえ 復讐が終わればすぐに戻ってくるそうですよ その指輪をしていれば どこにいても人魚様は君の居場所がわかるので大丈夫ですよ」


う~ん よくわからないけど まずは 何から


じぃーっと見つめてくるメル


少し顔が赤い


俺が引き寄せると 抵抗せずにベットに


キスをすると微笑み


そして


・・・










なるほど そういうことか メルは 海人族は・・・ だからなのか


「んっ どうしたの」


「いや メルが可愛いって思っただけだよ」


「ふっふっふっ 君なら海王様の住む国につれていってもいいわよ」


「海王って女性なの 可愛い」


「ふっふっふっ 男です でも海王様の妻の龍姫様は綺麗な人ですよ」


「男に興味ないし 不倫はよくないだろ」


「ふっふっふっ それなら 龍姫様の妹のいる宮殿に案内しましょか」


「おっ そっちのほうがいいね 頼むよ そうだ メリュのことを何で人魚様って呼んでたの」


「もともとはメリュ様の一族が人魚と呼ばれていました 上半身が綺麗な女性で下半身が魚に見えたのでしょう」


「なるほど 蛇だけど 遠目で見れば分からないか で メリュのことは何か知っているの」


「はい」


この日に滅びることになったブレンダル王国のことを メリュのことを教えてもらった

ブレンダル王国には海の守り神と呼ばれる人魚 空の守り神とされる緑竜が住んでいた

王位を継いだばかりの新国王は美しい人魚を自分の物にするために部下達に捕獲命令を出した

捕獲に成功したかと思った時 人魚達は巨大な竜に 緑竜に姿を変える

そして捕獲しようとしていた国の兵士達を風の魔法で切り裂き飛び立ってしまう

海の守り神 そして空の守り神を信仰していた人々は多く 王に天罰が下るのではないかと噂が広がっていく

人魚は大人しく温厚だと言われていたが 緑竜は違った

嵐を呼び 敵対するものは容赦なく滅ぼす神だと恐れられていた

王は恐怖した このままでは 殺されてしまうと 天罰が下ると

緑竜のことを調べあげて退治せよと命令を出す

緑竜を信仰している人達が毎日欠かさずお供え物をしていることを知り そのお供え物に強力な毒を入れた

お供え物を食べた3匹の緑竜の内 2匹は死に 1匹は瀕死の状態に

魔道師達は瀕死の緑竜を魔法で召喚の指輪に閉じ込めることに成功した

それがメリュということだ

召喚の指輪の魔物は奴隷の首輪をされているのと同じような状態で 指輪の持ち主には逆らうことが出来ないと

しかし メリュは指輪に封印された瞬間に最後の力を使って持ち主が決まる前に自らが指輪を口に咥えてどこかに飛び立っていってしまったと




う~ん 復讐か 仲間を殺された復讐 自分を長い間封印していた復讐


・・・


はぁ~ 気持ちはわかるけど


・・・


まあ 人族の時間の感覚をメリュに押し付けるのはよくないか


・・・


この日 滅ぼされたブレンダル王国の人々には理由がわからないだろう


・・・


おとぎ話 ずっと昔の話 8千年前の復讐でブレンダル王国の人々は皆殺しとなった


・・・


悪いのは


・・・


「悩んでいるのですか メリュ様が悪いと」


「いいや 俺はメリュの味方だよ メリュの敵は俺の敵だからね」


「ふっふっふっ じゃあ 何を悩んでいるの」


「ブレンダル王国にも可愛い子達が沢山いたと思うとね 先に話しを聞いていれば 可愛い子だけでも許してもらうことが出来たんじゃないかと思ってね」


「ふっふっふっ それは無理な話でしょ」


「だよね メルが可愛いから先に話しを聞くなんて無理だったよね」


「えっ そっち」


「んっ 違ったの まあ 悩んでも仕方ないか メル おいで メリュが戻って来るまで慰めてよ」


メルはクスクスと笑いながら俺を抱きしめてくれた


何度もキスを


そして


・・・

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