第130話 カルナの手料理


ダンジョン7日目



「じゃあ 今日は 一気にダンジョンを出よう」



俺達は朝食を食べ終わってから走って4階から1階を目指す




2階を走っていると


「とーぅ」


女の子が飛びついてきた


カルナだ


「ちゃんと 約束守ってるみたいだね」


「もちろん じゃあ一緒に行ってもいい」


「う~ん 遅くなってもいいのか」


「そうだね じゃあ 先に行くね またね~」


「気をつけろよ」


「うん」




「はぁ~ 何であんなに強い子がこんな場所に」


リズがため息を付きながら聞いてきた


「この前まで レベル1だったからね まだ子供だから 1年間は 兎の魔物としか戦わないように約束したんだよ」


「レベル73で兎の魔物って 鋼の それももうすぐ白銀の冒険者でしょ」


「カルナは冒険者にはならないよ 料理人を目指すんだって」


「じゃあ どうして あんなレベルに」


「まだ小さいから イジメられないようにね ちょこっと上げるつもりだったんだけどね」


「えっ 私達がこんなに頑張っているのに もしかして 簡単に強くなれる方法が」


「冒険者になるなら 毎日稽古しながら ゆっくり強くなるようにって言っただろ」


「そうだね そうよね うん 信じてるわよ」


「まあ 冒険者にならないなら リズのレベルも上げてもいいけど」


「いいえ 私は冒険者になるの そう決めたの 私はアーリンと一緒に2人の百英雄様と共に人々を救う旅に出るんだから」


「あっ そう書いてたんだ それなら 毎日稽古しないとね」


「うん」










俺達がダンジョンを出ると すでに日も暮れていた


兎の魔物は全部で700匹


ギルドで売って 魔物が落としたお金も合わせて 1人42万7千エン


「本当に私達5人で分けてもいいんですか」


「それは ジュエルが頑張った分だよ」


「でも」


「ふっふっ お礼なら あれ でしょ」


フレアがそう言って 俺に抱きつき


キスを


すぐにルネが リズが アーリンが


そして ジュエルが






宿代くらい俺が出すって言ったんだけど みんなが教団の支部に泊めてもらおうと


まあ 節約は大事だけどね


中に入ると すぐに カルナが抱きついてきた


「おかえり~」


「ただいま」


「ねぇ 今 料理作っているんだけど 北の森でイカの魔物を捕って来てくれない 一度食べてみたいの」


「んっ いいけど 森は近いのか」


「走れば 30分くらい」


「じゃあ ちょっと 行って来るよ」


俺が走って支部を出ると


後ろの方から 待って~ って声が聞こえた気がした


・・・


まあ いいか それより 速く









森に入り向かってくる魔物を次々に倒しながら進んで行く


しばらく進むと 魔物がまったく出てこなくなってきた


んっ 妙だな


・・・


巨大盾


うわっ っと


いきなり 何かが攻撃してきたので 巨大盾を出したのだが 巨大盾は吹き飛ばされていった


あぶなっ あの重い盾が


前には湖が そこから 攻撃が来たが


森の中に湖か イカは淡水にはいないはずだけど・・・


まあ 魔物だから関係ないのか それとも ここには海の水が


おっ 来た


湖から 巨大なイカの2本の蝕腕が


俺は石を投げながら 湖から距離をとる


すると 湖から 巨大なイカが陸に上がってきた


おっ 陸に上がれば 楽だね 夜の湖の中で戦いたくないからね


俺は石を投げながら 挑発をして湖から離れていく


巨大なイカは木をなぎ倒しながら向かってくる


うわ~ 意外と凶暴だね 陸地だから 力が出ないって思ったのに


俺は俺の幻影を出して 巨大なイカの攻撃を逸らしながら湖から離れていく


そろそろいいかな


湖から距離がとれたので 俺はジャンプして 空から巨大な岩を落としていく


空を飛び続けていると


うわっ


いきなり 下から巨大岩が飛んできた


って 俺の出した巨大岩か


巨大なイカが腕で巨大岩を掴み 俺の方に


それなら 巨大氷柱


あおいから 作って貰った 鋭く尖った巨大な氷柱を巨大なイカの真上から落とす


巨大な氷柱は刺さったのだが・・・


う~ん ちょっと 強すぎないかな


まだ 倒れない


鑑定してみると クラーケン


あ~ ただのイカの魔物じゃないのか


まったく まあ 陸地で戦えてよかったよ


本来の力を発揮出来ていないのだろう


腕の動きは速いが 移動は遅い


なので 攻撃は全て当てることが出来る


もったいないけど 巨大氷柱 更に もう一つ


そして 刺さった巨大氷柱に巨大岩を落とし深く刺しこむ


だんだん クラーケンの腕の動きが鈍くなり


そして 腕が地面に


クラーケンはお金を出した


ふぅ~ まあ 陸ではそんなに強くない魔物だね


俺はクラーケンの腕をもぎ取り 収納 そして 体を持ち上げて収納した


んっ 1匹で8千万エンか なかなかだね







俺が戻るとカルナが抱きついてきた


「おかえり~」


そして すぐにメイジーが


「すみませんでした」


んっ どうしたんだ


「何かあったの」


「えっ カルナがとんでもないことを」


「んっ それより 捕ってきたけど どこに出す」


「こっち~」


「そこには出せないよ 大きいからね」


「えっ まさか クラーケンを」


「へぇ~ メイジーは知ってたんだ 大きいよ」


「ダメですよ クラーケンは指名手配魔物ですよ ギルドに持っていかないと」


えっ そうなんだ


「まあ 別にいいよ」


「ダメですよ 懸賞金だけでも1億エンですよ せめて 報告だけでもして受け取らないと」


「へぇ~ そうなんだ 別にお金はそんなに困ってないからね」


フレアが近づいて来て


「それなら下さい」


んっ そうだよね


「分かった ギルドに行ってくるよ フレア達もついてくる」


「うん」





俺達はギルドに向かった




そして ギルドで報告すると ギルドのおじさんが笑い出した


「小僧 イカの魔物でも倒してきたのか 指名手配魔物を倒しただと ははっ ははははっ」


「で どこに出しますか」


「倒せるはずがないだろ」


「えっ シルシュより かなり弱かったですよ あっ そうだ シルシュを見せれば シルシュの懸賞金もここでもらえるんですか」


「はっ まだ言っているのか まあいい 見せてみろ」


俺はギルドを出て 外に シルシュとクラーケンを出した


「ははははははっ 夢か はははははっ まじか あっ まさか 小僧が いや あなたが第4の英雄様ですか」


「それは秘密でお願いしますね」


「わかりました 本当にすみませんでした で 買取は」


「いや 売らないよ 復活されたら困るからね それとクラーケンは食べるみたいだから」


「売れば5千万のクラーケンを食べるんですか それに復活って」


「あっ そうだね これは内密にね 復活させようとしていたやつ等がいたんだよ 全ギルドと各国の王に連絡したほうがいいと思うよ

指名手配魔物は買取しても ヘンな人に売らない方がいいってね」


「分かりました まあ 倒せる人は他の3人の英雄様だけでしょうけど」


う~ん ちゃちゃも倒したんだけど まあ いいか


「それでは クラーケンが1億 シルシュが2億になります そして ギルドポイントは300ポイントと200ポイントにしますね」


ポイントは別にいらないけどね まあ いいかぁ



俺が3億エンをジュエルに渡すと さすがに受け取れないと


他の皆も それは私達は関わってないからと


どうせ 持っていても師匠にとられるんだけど・・・







クラーケンはシンプルに焼きと揚げた物が出てきたが 臭みはまったくなく弾力と甘みもあり美味しかった


売れば5千万エンなのにって言っていたけど これだけ大きいと何日分もあるからね




メイジーがまた 謝ってきたので


それよりっと言うと


抱きついてきて


キスをしてくれた


俺はメイジーを抱えて


ベットに


そして


・・・

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