第59話 スライム
朝の稽古をしてから
ケリーとロミーを家まで送り届けることにした
俺がケリー ちゃちゃがロミーをおぶって進む
村に着くと あのおじさんが
いや おとうさまが待っていた
どうやら 体調がよくなったみたいだ
ケリーとロミーには大変お世話になったので
C級ポーションを取り出し渡そうとすると
ロミーが私も欲しいと言ったので
B級ポーションを渡した
ロミーは ふっふっふっと笑い
ケリーは やっぱりと呆れた表情をした
まあ ロミーは父親にあげるのだろうけどね
3人からお礼を言われ
ロミーから キスを
そして ロミーがケリーを俺の前に押した
もう と言ってから
ケリーから キスを
最後に ロミーが父親を俺の前に押した
俺は村から逃げ出した
街までは また 走って移動だ
街に着くとすぐにギルドで報告
ギルドのおじさんからは
時間が掛かったようだが まあ 成功したならいい
と ちょっと呆れられた顔をされた
スライム討伐なら 普通は日帰りだろうからね
獣人に関しての情報を聞くと
王都近くで ルーク盗賊団の残党が300人くらい集結して とある冒険者を待ち伏せしてたそうだ
そこに貴族に雇われた102人の護衛兵が鉢合わせしてしまって戦いになり
更に獣人5人も現れて その戦いに参戦
獣人を追っていた兵士と冒険者も到着したが
さすがに盗賊の数が多かったので
王都からの援軍が来るまで
回りで獣人の動きを観察していたそうだ
戦いから逃げ出した貴族の護衛兵に
何をしに行っていたのかを問い詰めると
誰かを追っていたそうで
盗賊や獣人とは無関係らしい
捕らえた盗賊に話を聞くと
ボスのルークを倒した冒険者を待ち伏せしていたようで こちらも獣人とは無関係だとわかったそうだ
獣人の目的は分からないが 盗賊を何十人も倒した後で 東へと逃げて行ったそうだ
そのまま 東に逃げて行くと この街から向かった兵士や冒険者の集団と鉢合わせすることになるだろうと教えてくれた
うわぁ 目的は俺達 獣人もだよね
今から街を出ると また 逃げ続ける旅になるのか
う~ん どうせなら 今日は街でゆっくり休んで
明日の朝一から走って進んだ方がいいかもね
街の中の方が安全だろうし
「そうだ スライムの買取いいですか」
「はは そうだったな でも1匹50エンだぞ
何匹いたんだ」
「多かったですよ 726匹いました」
「はあ まじか それは ご苦労だったな
魔法使いのお坊っちゃまには 厳しかっただろ
弱いスライムでも 倒すためには 魔法を1発放つ必要があるからな あっ さすがに無理だよな
仲間に頑張ってもらったんだな」
「はは 俺は強いですよ」
「そうか じゃあ そういうことにしておこうか
36300エンと強制依頼報酬は1人5千エン
4人合わせて2万エンだな」
「ありがとうございます
ついでに この黒いスライムの買取もいいですか」
「はあぁ ど どうしたんだ これは
まさか 戦ったのか」
「はい そうですが」
「まじか で どうだった」
「えっ う~ん 見てないんですけどね」
「おっ そうだよな びっくりさせるなよ
強い仲間が倒したのか まったく 坊っちゃまは」
「このスライムがどうかしたんですか」
「ああ 伝説のスライムだよ 指名手配魔物だ
ランクはB級だが A級並みに強いらしい
B級のパーティーは何組も返り討ちに合っている」
ちゃちゃ 無理しすぎだよ
それで 珍しく怪我を
まったく
って
ちゃちゃは そこまで 強くなっているのか
「そうでしたか」
「で これを倒した手柄はお坊っちゃまの物ってことか まあ ギルドとしては問題ないがな
ギルドポイントは100ポイントにするが
お坊っちゃまに付けていいか」
「はは ポイントは ばにらとちょこに
50ポイントづつでお願いします」
「へぇ~ そうか この魔物は装備等で使う高級素材になるから 買取は1億エンだ
いいか まあ 他のギルドでも同じだがな」
「はい 大丈夫ですよ」
「じゃあ 魔物の買取が1億エン
魔物の懸賞金が4千万エンで
合わせて1億4千万エンだな ご苦労だったな」
「それから この指輪分かりますか」
俺はA級のスライム召喚の指輪を取り出して見せた
「おっ 凄いな A級の召喚の指輪じゃないか
ちょっと 待ってろ 鑑定の玉で見てやろう」
へぇ~ アイテム鑑定の玉もあるのか
「分かったぞ
これは スライムを最大30匹召喚出来る指輪だ
倒されても 1時間で1匹補充される
全て倒されても 30時間で回復するぞ
初心者のレベル上げに使えそうだな」
「ありがとうございます」
なかなか 役に立ちそうな指輪だね
「今日は金も入ったんだし 美味しい物でも食べて しっかり休めよ」
「はい ありがとうございました」
よし ちゃちゃに借金を返せるぞ
って
ちゃちゃが稼いだんだよね~
まあ いいよね
街で美味しい物食べて いい宿に泊まろう
明日からは また逃亡生活が始まるかもしれないし
今の内に楽しまないとね
ねぇ ちゃちゃ
……
おいで ばにら
……
あっ ちょこ
……
……
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