大犬ノ殖栗
犬の陰嚢にいていることからつけられた名前を裏腹に、オオイヌノフグリはネモフィラ科に属する小さなネモフィラとも呼べる花です。3月の末から冬の陽気の良い日でも見られるこの蒼く小さな花は、明治時代にヨーロッパから渡ってきました。
在来種のイヌノフグリよりも大きいことからこの名前がつけられ、今ではほとんどみなくなったイヌノフグリに代わって日本のいたるところに生えています。
摘んでしばらくすると花が額から離れてしまうというオオイヌノフグリ。ですが萎むことはなく、多くのハンドメイド作家さんも春先になると桜と共にオオイヌノフグリを使ったハンドメイドのインテリアやアクセサリーを多く作ります。
深い露草の青と違い、空の蒼を想わせるオオイヌノフグリの硝子ドームは、昨今話題になっているネモフィラの丘のよう。私はミニチュアネモフィラと呼んで、そんなオオイヌノフグリの硝子ドームを覗き込むのが好きです。蒼い花が浮いている様子を硝子越しに見ると、まるでまるでネモフィラの丘にいったかのような気持ちになれるから不思議です。
オオイヌフグリは花の中央が茶色く退色しますが、その美しい蒼い色は何カ月たっても褪せることはありません。
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