露草
古くから日本人に親しまれる露草は、露の訪れを告げる花としても親しまれています。初夏から秋にかけて咲くその青い花を好きな人は多くいます。友禅染の下絵としても使われていた花びらは硝子ドームの中に閉じ込めても褪せることはありません。
個性の強いユニークな形から、露草を美しく硝子ドームに閉じ込めるのは至難の業です。そのユニークさを物語るのが、花の奥にある派手な黄色い雄しべです。この雄しべ。実は虫をおびき寄せるための囮なんだとか。本物の雄しべは花の前に突き出た髭のような白い部分だそうです。その髭の真ん中も偽物の雄しべという拘りよう。これほど捻くれものの花もそうはありません。
花の開花も半日ほどで摘んでもすぐにしぼんでしまうため、人気がある割にハーバリウムにするハンドメイド作家さんも少ない花でもあります。たまに色違いの花もあり、薄紫のものはハーバリウムにすると透きとおる水色に退色していきます。
北アメリカ原産のムラサキツユクサも野生化したものがよく河原などにさいています。日本の露草よりも大きく、花は2㎝ほど。
よくみかけるオオムラサキツユクサは、3枚の大きな花弁と中心にある黄色い雄しべが特徴的です。紫色の花は花脈が美しく蝶の翅を思わせます。退色しても透明な美しい紫色になるので、硝子ドームの背景などによく使っています。大きめの硝子ドームに花を入れても綺麗ですよ。
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