野草ドライフラワーの作り方
ハーバリウムは退色が問題になります。飾っておくと紫外線などの影響で液につけていた花が劣化して、色が褪せていく現象。これが退色です。
市販のハーバリウムではこの退色を防ぐために着色されたブリザードフラワーが使用されています。ハーバリウムの検定はいくつかありますが、その検定においてもブリザードフラワーや指定のハーバリウムの瓶を使うことを推奨する協会が多いいそうです。
逆に野草を使ったドライフラワーは、ハンドメイドのハーバリウムでもあまりみかけません。ほとんどは市販のブリザードフラワーを使ったものが多いいように見受けられます。
ですが、この退色の過程がなんとも美しいんです。色を残したまま花びらが透けて退色するものもあります。色がすっかり落ちてしまっても、白く透明な花には何とも言えない美しさがあります。一部が茶色く変色するものもありますが、植物は枯れても美しいもので、これが何とも言えない味わいを醸し出すんです。ネモフィラ科のオオイヌノフグリでこの傾向が少し見られますが、虎杖の花と一緒に硝子ドームに入れてやると、冬枯れた季節にぴったりな作品ができるからとても不思議です。
逆に、着色をしていなくても色が落ちない花もあります。椿や菊の花は退色しにくく、人に贈るハーバリウムを作るさいにもぴったりな花です。
野草の花は小ぶりなで目立たないものが多いいですが、逆にその小ささが硝子ドームのハーバリウムを作るさいにはいい方に働きます。普通の瓶では目立たない花も、小さな硝子ドームの中では思いっきりその魅力を表現することができるのです。
この野草ですが、ドライフラワーにするとなると少しばかり難しいです。ネコジャラシのようなイネ科の花なら天日に吊るしておいても十分素敵なドライフラワーができますが、 日没とともに花を閉じてしまうものは、採取してから1時間以内に処理しないと綺麗なドライフラワーはできあがりません。家に持ち帰る前に花が萎んでしまうのです。
特にカタバミや露草、タンポポは取ってからすぐにシリカゲルに入れてやらないと花が萎れてしまいます。あらかじめこれらの花が自生している場所を探っておいて、花が欲しいときにまっすぐ取りに行くのが1番良いと思います。
次の章からはそんな可愛らしい野草たちをご紹介したいと思います。
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