第零章

第2話 登場人物紹介という名の小ネタ

・元フィルド国王 アドルファス37才(第一話当時は35才)


実は元第八王子、昔から窮屈な王宮が大嫌いで放置され気味なのを良いことに街へ出ては遊びまわっていた。


そのうち、王宮で貴族を巻き込んだ継承争いが激化し始めた事にウンザリして、子供のころからよく面倒を見てくれていた下町の爺さんの家に転がり込んでノンビリ暮らしていたところ、気が付いたらアドルファス以外の王子がみんないなくなってしまった。


傀儡にされ実権がほぼなかった父王は、このままではアドルファスまで殺されかねないので、彼に王位を譲り守ろうとしたのだが、当時15歳のアドルファスは絶対イヤだとダダをこねまくり、折れた王と王弟(のちの侯爵)が「じゃあ王宮を混乱に落とした連中を掃除したら退位していいから」って言いくるめて王様をやらせた。

 

本当は先代王と王妃(アドルファスの父母)が病気で立て続けに亡くなったので元王弟の侯爵は、なし崩しにそのまま王様やらせるつもりだったが、それを察知したアドルファスが最後のゴミ掃除したついでに『責任とります!』 宣言してしまい、臣籍に下りた王弟と王妹以外の王族は全員平民だとおふれをだしたため、王弟であった侯爵(バカ王子が婚約破棄した令嬢のパパ)が王位を継ぐことになった。




・元フィルド国宰相 エドワード37才(第一話当時は35才)


 王族の血も入っているとある伯爵家の三男、アドルファスとは親戚兼幼馴染で、もう一人の現在騎士団長のルイスと三人で子供のころからよく遊んだ、そのせいでアドルファスがなにかやらかすたびに尻ぬぐいさせられることになる可哀想な人。


アドルファスが、王になる際に『俺だけが面倒に巻き込まれるのは割に合わない』と王になる条件の一つで無理やり宰相にされた。

最初は名ばかりの宰相であったが、周囲の助けを借りまじめに仕事をこなすうちに認められた。

 

彼の使う魔法は、アドルファスが入り浸っていた下町の爺さん(自称勇者様)の連れ合いの婆さん(自称大魔導士)直伝。


※ちなみに眼鏡は伊達眼鏡で魔道具、人の気持ちを和らげ、リラックスさせる空気をまとうことができる。

エドワードいわく『温厚そうに見えるので便利』だそう。



・フィルド王国騎士団長 ルイス36才(第一話当時は34才)


 アドルファスとエドワードは幼馴染、子爵家の次男だったが年の離れた兄が結婚して家を継ぎ、跡取りが出来たので、好きに生きていいと言われ、自由に街で遊んでいた時にアドルファスとエドワードに出会う。

その縁で下町のめちゃくちゃ腕の立つ爺さんに弟子入りして稽古をつけてもらうようになり、その腕を生かすために騎士団に入った。


アドルファスとエドワードがいつかは引退して城を出ていく話を聞いていた為、その時は二人を守るために一緒について行こうと思ってはいたのだが、生来の面倒見の良さとお人好しっぷりが原因で、あまりにも部下に慕われすぎて引退させてもらえなかった。 

余談ではあるが、新人にルイス団長の良さを刷り込みのごとく布教する信者もいるとかいないとか…。

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