第2話 【物語独自の設定にこだわりはありますか?】
歴史物なのですが、臨床心理的な要素を多く入れました。
現代物だと、鬱とか、トラウマとかフラッシュバックを扱うものはあると思いますが、歴史物ではあまり見たことがないような気がします(あっても「発狂」とか漠然とした感じになる)。
しかし昔の人も精神状態が身体症状とリンクすることはあったはずなので、そういう面に焦点を当ててみました。
タイトル通り、主人公バヤズィットは最後に処刑されます。
最初は明るく振る舞っているのですが、だんだん不安や恐怖に苛まれていき、パニックに陥ったりします。死ぬのが怖くて自殺しようとしたりもします。
バヤズィットが亡命した先がイスラーム系新興宗教の教主が建国した国なのですが、その新興宗教の解釈として、現代でいうところの臨床心理学的な治療法を取り入れていた→ゆえに人が集まった、というものです。これは歴史的な根拠のある話ではなく、創作に近い解釈です。
もう一人の主人公であるタフマースブはそこの王様で、バヤズィットが自殺したりしたら賞金をもらえないので、死なせないようにいろいろします。そこに出て来るやり方が、今の心療内科などでも行われているもので、歴史的な事実というよりも創作として拘った点です。
バヤズィットが過呼吸とか不眠とか鬱とかいろいろなことを乗り越えながら無事(?)処刑の日を迎えるまでに、どのような対処がなされたのか。歴史物としては異色だと思うので、そういう点にも注目して頂けたらな、と思います。
……と書くと結構重そうですが、バヤズィットは基本的によく喋るので、テーマの割に読みやすいかと思います。ハッピーエンドですし。
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