第62話 コズミックマッシュを調理せよ!

 ユリカ:コズミックマッシュを調理するため帝都の高級レストランへやって来たミリアさん達。え?コズミックマッシュが弱点ならそのまま口に放り込めば良いのではって?それじゃダメらしいよ〜。


 魔界時間10:00 帝都アサドレ 五つ星レストラン厨房


『作戦予定地点到達まで48時間』


 恵:コズミックマッシュをそのまんま放り込んじゃダメなのは分かるけどどう調理するのかにゃ?


 ミリア:コズミックマッシュは水気に弱いキノコだから焼くのが良のよねぇ。


 小雪:醤油は水気が苦手な食材と相性が良い、カララ大豆を使った枯渇醤油こかつじょうゆを使うべさ。


 恵:聞けよ。


 ミリア:そうだね〜、香りを引き立てて芳ばしく仕上がるから良いよね♪


 小雪:炭はどうすんべ?


 恵:もういいにゃ。


 ミリア:そうだねぇ、相性を考えたら惑星チクリン産の竹炭が良さそうね。


 小雪:味塩はコレが良いべ♪


 ミリア:シャークハルト共和国産のブルーソルトだね。


 恵:頭じゃ理解してるつもりではいるのにゃが、何で調理する必要があるのにゃ?


 シン:暴食凶獣クイラントは舌の肥えた凶獣なので食欲をそそるものしか反応しないんですよ。


 恵:グルメな凶獣とはまた面倒臭い奴なのにゃ。宇宙全ての食料を食い尽くすために造られた奴ならそんなちっぽけなキノコじゃ満足しないのではにゃいのか?


 シン:それがそうでもないのですよ。コズミックマッシュには満腹中枢を永続的に刺激する効果がある菌を持っており、過食症患者の治療に使うのを検討されていたそうなのですが、その効果が永続的に続き逆に拒食症に陥る危険性があると判明した事から医療用には適用されなかったのです。


 恵:そんな最中にクイラントが襲撃してきて討伐に使われたのにゃね。

 

 シン:そうです。ただクイラントには効果が薄く、一時的に満腹にさせて眠らせるのが精一杯だったそうです。


 恵:その隙に封印したのにゃね。 


 シン:はい、その後の研究でコズミックマッシュに含まれてるその菌は火を通す事でその効果を1000倍に上げる事が出来ると判明したので調理しているのです。


 恵:水に弱かったり、火で活性化する菌とかつくづく変わったキノコにゃね。胞子とかは飛ばないみたいにゃね。

 

 シン:ええ、あのキノコは菌糸を地中に張り巡らせてそこから生えて増殖するタイプのようです。


 ミリア:あとはここに枯渇醤油をかけたら〜。


 小雪:コズミックマッシュ炭火焼の完成だべ〜♪


 恵:美味そうにゃ〜。


 シン:拒食症覚悟でいるならどうぞ。


 恵:お断りにゃ‼︎


 憲兵:た、大変です!クイラントが作戦予定地点に現れました‼︎


 次回へ続く・・・




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