第60話 緊急対策会議
ユリカ:やれやれ、前回は私のナレーションがバッサリ切られてエライ目にあったよ。さて、出国を前日に控えたアクガリタル国ではベジタリア帝国との通信を交えて両国の緊急対策会議をやるよ〜。
魔界時間10:00 アクガリタル国軍務省作戦会議室
暴食凶獣クイラント作戦予定地点到達まで72時間
ダリア:お初にお目にかかる。私がアクガリタル国軍務大臣のダリア・ハルルンだ。
モニターに映るラミア族の女性
ロゼリア:帝国国防大臣ロゼリア・パンプキングだ。
ダリア:早速だが、暴食凶獣クイラント対策についてだが。コズミックマッシュを使い魔界宇宙への侵入を防ぎ倒すというものであるが、そのまま食わせれば良いのか?
ロゼリア:それは・・・
通話に割って入るハーピィ族の女性
恵:あーっ!おまっ、バイオレット‼︎
バイオレット:あら、久しぶりね恵♪
ユリカ:この美しいハーピィ族のお姉さんはベジタリア帝国の科学大臣でバイオレット・キャロッツさんだよ〜♪
ダリア:知り合いか?
バイオレット:同じ屋根の下で暮らした仲よ♡
恵:誤解招く言い方すんにゃ!大学時代にシェアハウスで住んでた仲ってだけにゃ!
バイオレット:もぉ、恵ちゃんのいじわる♡
恵:話の腰バッキリ折ってにゃいで説明するにゃ。
バイオレット:そうね。我が国に残されていた文献によると、クイラントを止めるにはただ放り込んでも駄目なの。ちゃんと調理しないといけないのよ。ああ見えて物凄く舌の肥えた凶獣だからね。それに、アイツの胃袋にあるブラックホールを消滅させるにはコズミックマッシュの胞子に含まれてる
恵:は?キノコの胞子って普通、加熱処理に弱いんじゃにゃいのか?
バイオレット:普通はね。コズミックマッシュは逆なのよ。
小雪:そうなっと、りょうりのしかたがかぎられんべ。
ミリア:そうだね、香りが良いらしいから土瓶蒸しや網焼きも良いよね〜♡香りコズミックマッシュ味しめじっていうしね。あ、バター焼きも良さそう♪
恵:松茸みたいなキノコだにゃ。
ローザ:師匠!その時は私も加えてください!
小雪:ダメだっぺ!
ローザ:そんな!私は貴女の弟子ですよ!
小雪:って、いいたいだけんど、オラのおてつだいすんべ♪
ローザ:はい♪
バイオレット:それはやめた方が良いかもしれません。
バイオレットを睨みつけるローザ
ローザ:あ?
バイオレット:お、畏れながら。ローザ様は水の最高神ポセイドン様、コズミックマッシュはたった一滴の微細な水でも死滅する繊細なキノコなんです!そのため水を使った下処理が出来ないんです。
恵:それが故にキノコ料理の中じゃ最高難度のキノコらしいにゃ。
ローザ:うぅ。
小雪:ならけんがくするべ、みるのもりっぱなしゅぎょうだっぺ!みてわざさ、ぬすんでけろ♪
ローザ:は、はい!
ダリア:ベジタリア帝国到達までは丁度100時間後ではあるが・・・
ロゼリア:生命体の居ない境界宙域で止める!
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