悠久のアクガリタル〜魔王少女物語外伝〜

ナオキ

第1章 無地のキャンパスに描く国

第1話白きキャンバスのアクガリタル

 アオイ:皆さんこんばんは、3人の準主役の織りなす魔王少女物語外伝。このお話はその1人、アクガリタル国のミリア・アクガリタル総理のお話です。主人公の様にチートな知識と武力と人脈があるわけでもなければ、莉音さんみたいに剣の達人というわけでもない。そんな『普通』の魔王が主役のお話です。


 魔界時間10:00 アクガリタル国首都 レストランテ総理官邸


 惠:そこそこ仲間も増えてきたけど、この国どんな国を目指してるのにゃ?


 アオイ:この方はアクガリタル国の科学相で木天蓼惠またたびけいさん。


 ミリア:まぁ、この国って特に何かに特化したわけでもなく、これといって資源が豊富ってわけでもないごくごく普通の国だしね〜。


 惠:アンタ何か良い知恵ないのかにゃ?4000億歳の超絶BBA・・・


 惠にコブラツイストをキメるシン


 シン:そうですね・・・総理は多方面での人脈はないですけど料理人の人脈は豊富ですよね?


 アオイ:こちらはシンさん。本名シンシア・・・・・


 アオイを睨むシン


 アオイ:す、すみません。


 ミリア:え?うん。議員になる直前までやってたからそっち方面は割と多いよ。


 シン:では・・・


 宙に浮いた液晶モニターに地図を投影するシン


 シン:我が国の周囲は食材が豊富にある国が多いんですよね。食材の物流ルートから我が国は『料理人の国』にしてみては如何でしょう?


 惠:料理人の国かにゃ?


 シン:総理が人材集めで方々を回っている時にこの地について調べてみたのですが、ここはかつて食材資源の多い国だったようです。そこで提案なのですが、国土争奪戦争は多方面の食材の多い地を狙ってみては?


 ミリア:そうだね。


 シン:それともう1つ。私が独自のルートで調べたところ、莉音・ムネミツ皇王陛下は従来指定した国土とその領主を戦勝国が授与されるのですが、皇王陛下は領主を返還して代わりにその地にいるムネミツ皇国の職人を取り戻すそうです。


 惠:その『独自のルート』ってのが思いっきり気になるのにゃ。


 ミリア:じゃあウチもそうしようかな?


 シン:それがよろしいかと。


 惠:会話だけだとシンに洗脳されてる感がハンパないんにゃけど。


 シン:コホンッ!と、兎に角。総理の特技利点を最大限に活かす事がこの国の『目標』に繋がるのではないかと思いますが。


 ミリア:シンさんの言う通りだね。じゃ、我が国はその方針でいこう♪


 惠:ま、いいか。


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