第1話 風吹く
時は20××年 春 東京駅
「うっわ~すごーい!!」
田舎から東京へ上京した私は今まで見たことないくらいの人の数に圧倒されて思わず声に出した。
今日この日の為に桜色のワンピースと同じ色のカーディガンを身につけた私はわくわくした気持ちで東京駅周辺を歩いていると、様々な人が目に入ってくる。 再会を喜ぶ者、別れを悲しむ者、急ぎ会社へ行く者など、様々な人々の中を通り抜ける。
するといきなりぶわ~っと、ここ春一番の風が吹いてきた
「きゃっ!私の帽子~~!!」
人々はそれぞれ上着を閉めたり等、防寒対策をする中、私がこれもまた新しく買ったツバがやや大きめのオフホワイトのポーラーハットが風にさらわれる
「待って~~!」
帽子は天空高く飛び私はそれを追いかけると1人の男性の前に落ちる。
「はい、飛ばされた帽子ですよ」
男性は帽子を拾うと手で汚れなどをパッパっと払ってくれては、私の頭にかぶさせてくれた。
私はお礼を言おうと男性を見上げた瞬間。
「っ......!!」
な、何...この感じ!?何で胸がぎゅっと苦しいの!?
それにどこか
懐かしい........
帽子を拾った男もなぜか押し黙り、彼女を見つめる。
そしてそんな二人の様子を少し離れた場所から見るもう一人の男がいた。
そして風がまた一段と強く吹くき周りが寒いと震える中、三人は全く動じる事なかった。
時代は明治まで遡る.........
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