八話目

キーンコーンカーンコーン


「あっ!予鈴です!急いで教室に戻りましょう!」


きよみはお弁当を片付け始めながらたけるに言った。


「うん、わかった」


そして、たける達はお弁当を片付けてから急いで教室に帰った。


五限目からたけるはまた居眠りをしていた。


そして放課後になった。


「放課後になりました!準備出来ましたか?」

「あぁ。出来たよ」

「それでは、行きましょう!」


準備の出来ていた、たけるはそう答えた。


──およそ十五分後


たけるたちは、サイターマランドに着いた。


「到着しました!サイターマランド!!」

「おぉ...ここが、サイターマランド...」


たけるは初めて来た遊園地に声を上げた。


「初めてきた...」

「えぇ!?初めて来たんですか!?」

「あぁ。驚かしたかい?」

「は...い」


(そうか、驚かしてしまったのか...)


たけるは少し悪いなと思った。


「まぁ、折角来たんだし、何かしようよ」

「そ、そうですね。じゃあ何をしましょうか?」

「そうだね...」


うーん...という風にたけるは悩み始めた。


「そうだ、メリーゴーランド。メリーゴーランドしようよ」

「そうですね!」


たけるはやっとの思いで弾き出したものを発案した。

きよみは、いい案ですねと言うかのように承諾した。


そうして、たける達はメリーゴーランドに乗って、遊んだ。

上へ、下へと動くその姿は本物の馬のようだ。


「あー、楽しかったー」

「そうかい、良かった。次は何をしようか...」


と、たけるが思案に入ろうかとしたところできよみは待ったをかけた。


「今度は私がチョイスします!」

「あ、あぁ」

「次は観覧車に行きましょう!」


たけるは不意を突かれたかの様に驚いた。


「そ、うだな...」


そう言って、たけるたちは観覧車へと向かって行った。

観覧車の入口へ着いた二人は、入場料を払い、観覧車のひとつへ乗った。

観覧車は回りながらどんどん上へと上がっていっていた。


「うわぁ、綺麗....」


きよみの目に映ったのは地面を赤く照らす夕陽だった。

その言葉にたけるはある言葉が浮かんだ。

言うべきか迷ったが、言うことにした。


「...いや、君の方が綺麗だよ」

「た、たけるさん...」


たけるにそう言われたきよみは顔を赤くした。


「あの、たけるさん...」

「ん?」

「私、本屋さんでたけるさんと会った時から...好きでした!...私と、付き合って下さい!」


きよみはたけるに告白した。


(...!?まじか...この子は、特に悪い所もないし、可愛いから良いかもしれないな)



「...俺で良かったら...よろしく...」



たけるは快く承諾した。


───観覧車が一番下に着き、たけるたちは帰路に着いた。

その間、たけるたちは恋人になった記念にとたけるが発案して、きよみが承諾したので手を繋いでいた。

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