最終話:メインプレイ:ミドル8

GM:ではまず、UGNバディの決戦前会話から。侵蝕率上昇なしでシーンインをどうぞ。


UGNバディ:シーンイン!


GM:状況としては、各輸送機にバディ毎に乗っているといった感じですね。演出などはお任せします。どうぞ。


 輸送機の格納庫で、クラウとロボ子は昔を懐かしんでいた。


クラウ:「……思えば遠くまで来たものだな。ロボ子をサイドキックにしたのが、つい先日のようだ」

ロボ子:「そうだね……あの時の事ね、今も覚えてるよ僕」

クラウ:「あの頃は互いに緊張してばかりだったな」

ロボ子:「本当に、色々と悩んだりしたよね」

クラウ:「ああ。人を知らぬそなたに、温度を知らぬ余。よく破綻しなかったものだ」

ロボ子:「ううん、だからこそだよ。僕とクラウは同じだったんだ、多分。だからお互いに支え合えた」

クラウ:「加えて、余は臆病でもあったからな。しかし今はどうだ!」

ロボ子:「僕ら、こんな事も出来ちゃう」


 そう言って、クラウにぎゅっと抱きつくロボ子。クラウもまた、慈愛の表情でそれを受け止める。


クラウ:「ああ。もう決して間違えぬ。ロボ子も余も、こうして人の温度を知ることが出来た」

 《温度調節》を使用し、自身を人肌より少し温める。

ロボ子:「うんっ。それとね、“ユートピア”に会った後から、何だかスッキリしてたんだ。

 大勢の犠牲が出たのに不謹慎ではあるんだけど……ロジカの事を見てさ、何かがカッチリはまったんだ」

クラウ:「カッチリ、か。それはお主の在りようの話かな?」

ロボ子:「うん。僕、皆を護るために生まれたでしょ。でもそれなら、何で心なんて設定したのかなって……あの時わかったんだ。僕が心を守れるように作られたからだって」

クラウ:「前に一度、聞いたような気もするが……此度こたびはまた違った趣があるな。当時と今では、その心が異なろう? ロボ子は成長する程の高性能さだからな」


 クラウの言葉に、ロボ子はふにゃりと表情を緩める。


ロボ子:「えへ……うん、クラウのおかげでね。クラウの心に触れられて、僕、ここまでおっきくなれたよ」

クラウ:「それはこちらも言いたい事だ。余はそなたのおかげで、ここまで進む事が出来た。感謝しても、し足りぬ程に。

 そなたが余の心を護ってくれたおかげだ」

ロボ子:「えへへ……僕ら、二人で一緒に人になれたんだね」

クラウ:「ああ。ああ……」


 互いを抱きしめる力が、強まる。


クラウ:「……到着までしばしかかる。それまで共に眠らぬか? 余の抱き心地は保証するぞ」

ロボ子:「……そうだね。一緒に寝ちゃおっか……ねぇ、クラウ」

クラウ:「どうした?」

ロボ子:「これからもよろしくね」

 ほっぺにチュッ。クラウのロイスをSロイスに変換。僕の最高のバディ。

クラウ:「っ……ずるいぞ、不意打ちとは。ならばこうだ」

 紅く朱く染まった頬のまま、唇をロボ子の頬へ。

「こちらこそ、よろしく頼む。どうかこの関係が永く続く事を、余は……祈らずには……」 まぶたを閉じ、眠りにつく。

 ロボ子のロイスをSロイスに変換。余の最高のバディへ――。

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