最終話:セッション前:ロジカへの内緒話
ダブルス最終話の収録を間近に控えたある日。GMはロジカの担当プレイヤーであるクワトロさんに連絡を取っていた。
イズミユキ(以下、GM):こんにちはー。ちょっとロジカについて相談がありまして。
クワトロ:こんにちは。相談ですか。最終話も目前ですし、大事ですね。
GM:はい、というのもですね……彼女にあるアイテムを渡しておきたいんですよ。
クワトロ:ふむ。それは一体?
GM:そのアイテムとは、すなわち……師である“彼”から手渡された2通の封書です。
"彼"と呼ばれるロジカの師匠。F都にて探偵業を営んでいた男であり、現在は彼女に探偵事務所を託して行方を眩ませている人物だ。
クワトロ:2通の封書……中身はまだ秘密って感じですかね。
GM:ですね。中身については、“彼”からこんな言葉を授かっています。
「自分の全てを懸けても乗り越えられない壁にぶつかった時、これを読め」
クワトロ:なるほど、了解しました。最終話の収録では、それを念頭に置きつつロールプレイしていきますね。
GM:よろしくお願いします。
そう言いつつ、人知れず悪どい笑みを浮かべるGM。そう、この情報はダブルス最終話での大きな仕掛けになる。そのためにわざわざ事前相談を挟んだのだ。
皆、驚いてくれるといいなぁ。そんな思いと共に、GMはクワトロさんとのチャットを終了したのだった。
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