第4話:メインプレイ:ミドル7-1

GM:それでは、最終フロア(B2F)の扉を開きましょう。重要な情報収集が発生するので、全員の登場を推奨します。


ロジカ:シーンイン! (ころころ)4点上昇、107%!

守矢:シーンイン! (ころころ)7点上昇、112%!

真白:シーンイン! (ころころ)10点上昇、108%!

クラウ:シーンイン! (ころころ)4点上昇、107%!

ロボ子:シーンイン! (ころころ)7点上昇、109%!


GM:君たちは立ちはだかるいくつもの困難を突破し、ついに敵施設の最深部まで到達しました。

 数々の研究設備、開発設備が立ち並び、謎の端末の発光がフロアを薄く照らし出す、不気味な研究所。どうやら、即座に敵が襲ってくるということはないようです。今なら、この場にある研究レポートなどからRメモリの秘密に迫る事も可能でしょう。

 情報収集項目を公開します。




◆情報収集『Rメモリの秘密』

 <情報:ヴィラン> 15、20

※難易度を突破することで、段階的に情報が公開されます。




真白:15と20……めっちゃ高い。

クラウ:しかし、情報収集に《コンセントレイト》を組み合わせられる警察バディならば難しい数字ではないだろう。

守矢:引っこ抜くしかないな。

GM:あ、そうだクラウ。情報収集シーンだし、『ハイドアウト』使っておく?

クラウ:おお、タイミングは登場時であったな。使っておこう。『ハイドアウト』を宣言。全員の情報収集判定に+1Dである!

守矢:ありがたい。では、最初の捜査は私が行こう。

 《生き字引》+《コンセントレイト:ノイマン》を宣言。(ころころ)達成値25だ。面目躍如といったところだネ。

真白:流石です守矢さん!

GM:難易度20まで突破しましたか。では、情報を公開しますね。




◆情報『Rメモリの秘密(難易度15)』

・Rメモリ、正式名称『レネゲイドメモリ』の開発に着手。

・試作1型として『ビースト・アイスエイジ・インテリジェンス・アーミー・アームズ・テラー・ラビリンス』のRメモリを開発。

・試作2型として『各シンドローム(ブラックドッグなど)』のRメモリを同時開発。

・併用こそ出来ないものの、Rメモリは確実に完成へと近づいている。


◆情報『Rメモリの秘密(難易度20)』

・以降、計画の中枢と言えるレネゲイドビーイングを“Oオー”と呼称。

・“O”の力を利用し、ガイアの記憶への接続、及び記憶の起動に成功した。Rメモリには欠かせない機能だ。

・仮に“O”の核が破壊された場合、全てのRメモリは機能停止に陥るだろう。

・ユートピア計画のためにも、それだけは絶対に避けるべき事態だ。

・情報収集『“O”について』を公開。

・情報収集『ユートピア計画について』を公開。




GM:そして、こちらが新たな情報収集項目です。このシーンで出てくる情報収集項目はこれで全てとなります。




◆情報収集『“O”について』

 <情報:ヴィラン> 20


◆情報収集『ユートピア計画について』

 <情報:ヴィラン> 10




真白:あれ、これ“O”って……。

ロジカ:オーズ……!?

GM:!?

クラウ:タジャドルは至高。何よりカラーが赤であるしな!

GM:そ こ か よ 。

ロジカ:赤大好きだな……。


真白:じゃあ、“O”について判定します~!

 コンボ『直感捜査ビビッドポリス』、《巨匠の記憶》+《コンセントレイト:モルフェウス》を宣言。

 さらに『コネ:Vネットの影』も宣言して(ころころ)達成値22です!

GM:流石の情報能力だ……では、次の情報を公開します。




◆情報『“O”について』

・“O”の正体は『オモイデ様』と呼ばれる存在。

・太平洋上に浮かぶ孤島『面影島おもかげじま』で崇められる土着の神。

・その実態は、面影島の地下に眠る巨大な賢者の石に宿ったレネゲイドビーイングである。

・固有の能力として、世界そのものに刻まれた記憶を呼び起こすことが可能。

・Rメモリには、そのオモイデ様の欠片が封入されている。

・それによってガイア(地球そのもの)の記憶を呼び起こし、Rメモリ使用者はそれと同調することでより強い能力を得る。




GM:補足すると、オモイデ様は『ダブルクロス The 2nd Edition』時代のサプリに掲載された公式キャンペーン『ハートレスメモリー』に登場する存在です。サプリ、リンケージマインドのP.111、Dロイス『無疵なる石ハートレスクリスタル』の解説文なども確認していただけると、設定の理解に役立つかと。

 今、話題に上がっているオモイデ様は、公式キャンペーンであるハートレスメモリーに関わらなかったレネゲイドウォーステージ時空の存在ということになります。レネゲイドウォーステージでは歴史が分岐した事によって、通常ステージで起きるはずだったハートレスメモリーの事件が発生していないんですね。


ロジカ:な、なんと……そう来たか。

ロボ子:はぁ~、そういう。

クラウ:なるほど、こう絡めてきたか。

真白:なるほど~。公式キャンペーンに関わらなかったってことは、この時空の人たちは(黒幕たち以外)誰も存在を知らないってことでいいのかな。

GM:面影島の住人であれば、その存在を知っているでしょうね。Rメモリ製造の黒幕が何故それを知っているのかは、現段階では不明です。

守矢:しかし、オモイデ様の欠片が封入されてるとかRメモリめっちゃ貴重なのでは。

クラウ:オモイデ様は巨大レネゲイドクリスタルなので、全てのRメモリに無疵なる石が入ってることに……改めて考えるとヤバいな。

GM:まあ、あくまでガイアの記憶を呼び覚ますきっかけに過ぎませんので、メモリに入っている極小の欠片では仮に適合しても充分な力は得られませんけどもね。


ロボ子:それじゃあ財産ポイントも残ってるし、僕がユートピア計画を調べよう。

 (ころころ)達成値8。財産ポイントを2点消費して、これで達成値10だ。情報見せーて。




◆情報『ユートピア計画について』

・Rメモリ製造の黒幕、怪人『ユートピア』によって画策された計画。

・全人類に完成形のRメモリを行き渡らせることで、力の強弱による格差が存在しない世界を作ろうというもの。




GM:はい、情報を公開しました。

守矢:なるほど理想郷ユートピアとはそういう……強制的に個性を与えることでの無個性化というか平均化か。

ロジカ:なるほど、それが敵の狙いか……ところで、GMよ。

GM:はい、何でしょう。重要情報を公開しましたからね。質問は遠慮なくどうぞ。

ロジカ:今回もフィリップの《インスピレーション》でドヤ顔は可能か!?

GM:(ずっこける)えーと、そうですね……今回のクライマックスボスについてとかどうでしょう。

ロジカ:それだ! 今回もドヤるぞぉ。

守矢:フィリップのモノスゲーイ能力をドヤ顔に消費する奴がいるらしい。

ロジカ:ドヤっておかないと正体バレちゃうだろ!

 というわけでフィリップ、《インスピレーション》だ。質問内容は、今回のクライマックスボスについて。

フィリップ(GM):NPCアシスト《インスピレーション》を宣言!


GM:では、今回のクライマックスボスについてお答えします。

 今回の敵は『モンスター』と呼ばれる二体の怪物です。Rメモリの臨床試験を重ねた結果、異形化しジャームに堕ちた存在となります。


ロジカ:なるほど、ありがとうございます。

 あとそうだ、調達判定って可能ですか?

GM:はい、OKとしましょう。事前に準備していたとかで。

ロジカ:ではロールプレイ前に済ませてしまおう。

 『スナイパーライフル』の購入に挑戦。『コネ:手配師』も使用して(ころころ)達成値16、財産ポイントを3点消費して、判定成功だ。

GM:ロジカが歩く武器庫になっていく……。


ロジカ:「……ふむ。どうだ皆、情報は集まったか?」

真白:「はい。Rメモリの中身、そして仕組みまで迫れました」

ロボ子:「Rメモリを使った計画の全容も把握したよ。さっきフィリップと話し合ってたけど、何かわかったの?」

ロジカ:「ああ。本国の政府筋からの連絡だ。Rメモリの実験でジャーム化した怪物がこの拠点にいるらしい。まだ遭遇していないが、ここまで真相に肉薄された以上、解き放ってくる可能性はある」

真白:「本国から……なるほど」

ロジカ:「…………正直に言うとな、私はこのユートピアに共感を覚えなくもない」


 そんなロジカの台詞に、一同は驚きの表情を浮かべる。


クラウ:「ふむ、そうなのか。イタリアの極秘エージェントであるそなたが共感か」

ロジカ:「貴様らのように、表立ってオーヴァードと表明出来る存在にはわからないかもしれないが……超人というのは、基本的に異端視されるものだ」

クラウ:「……まぁ、それは大いに理解するところだ。余の家がそうであったからな」

ロジカ:「日本は“パラディン”のおかげでオーヴァードが市民権を獲得しているが、そうでない国や地域もある。だから、皆が同じオーヴァードになることが出来れば、と……思わなくもないんだ。

 だが、貴様らも良く知っているだろう。オーヴァードは夢の超人ではない」

クラウ:「一度ジャームに堕ちれば、二度とは帰れぬ片道切符だものな」

真白:「……この施設に実験でジャーム化した怪物がいるというなら、研究を主導しているユートピアという人物は、ジャーム化の事を既に知っているはずです。

 その事実を知りながら、それでも理想郷を謳うのなら、それは――ただのエゴだと、私はそう思います」

守矢:「そうさせないために、今ここに私たちという存在がいる。

 我々はまだ堕ちていない。この力を誰かのために使える。ならばその使命を全うするまでだヨ」


 その言葉に、一同は静かに頷く。


クラウ:「無論だ。我々ヒーローは、力なき人々を守らなければならない」

真白:「誰かのために力を使って、その人を助ける。場当たり的かもしれませんが、その先に笑える人がいるなら……昔、助けてもらった身だから、良くわかります」

ロジカ:ふと、真白の言葉で思い出す。警察もUGNも友人の失踪に取り合ってくれなかった中で唯一、助け舟を出してくれた師の姿を。

「……貴様たちのような“ヒーロー”に、もう少し早く出会っていたならばな……ま、過ぎたことか」

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