第3話:メインプレイ:幕間1

GM:さて、真白に相談なんですが。単独で行く気でいる感じかな?

真白:割と先行してでも行きたいな~って。あ、まずかったかな。

GM:いや……ぶっちゃけてしまうと、廃工場に彼はいないのだ。

真白:うん、だと思って、いつもの場所――オープニングの回想で食事してた場所に行ってみようかなって思ってた~。

GM:…………さーて、どうしたもんかな()

守矢:あっ(察し)

ロボ子:本質見抜く能力、ずば抜けてるよねぇ。


 彼は廃工場にはいない。ではどこにいるか? 真白の予想で大正解である。

 少ない情報からここまでシナリオを読み切ることができる真白の力に、一同は驚愕と感動を覚えていた。


真白:あ、困るようならやめとくよ……?


 不安げな様子の真白。正直を言えば、GMとして悩みもあった。しかしPCから積極的に動いてくれるのはありがたいことでもある。なので――。


GM:せっかくだから拾ってあげたいのよね。うん、ちょっと考える時間を下さいな。

守矢:踏ませたい手順飛ばしてピンポイントでバッティングする展開なんやろなという憶測。

クラウ:GMならなんとかしてくれるって信じてる(ハードル上げ)

ロジカ:まあ、こういうのは筋書き通りにしておくと後々の苦労が減ると思うが。

GM:ま、なんとかしてみましょう。


 ……と、快く請け合ったはいいものの。


GM:(どうしよう、これ……)


 率直に言ってシナリオブレイク案件である。GM困ったぞぅ! 物語がGMの手を離れて、ごろんごろん転がっていく!

 とはいえ、だ。真白の提案は、GMとして素直に……いや、とても嬉しいものだった。

 GMの想定をブレイクできるほどに鋭く先の展開を読み切る。これはすなわち、それだけこのシナリオを掴んでくれているということでもある。

 みさみささんを卓に誘って良かった。GMは感動と驚きと共に、心からそう感じていた。

 こうなったからに120%の力をもってPCに、そしてPLに応えなければなるまい。そんな決意を胸に、GMは修正作業に取り掛かるのだった。

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