第2話:メインプレイ:ミドル3

GM:では次のミドルですね。クラウのシーンです。


クラウ:シーンイン! (ころころ)3点上昇、44%!

 いい感じいい感じ。


GM:クラウはF都を離れ、東京でのヴィラン討伐に赴いている。

 クラウと涼真の目の前では、力に酔ったヴィランが暴れていますね。ジャームではないようです。


ヴィラン(GM):「ひゃっはー! 汚物は燃焼だぁー!」

“ディアボロス”(GM):「くっ!? なんと強力なヴィラン! これでは近づけんではないか!」

ヴィラン(GM):「もっとぉ! 熱くぅ! なれよぉぉぉ!」 RC攻撃どばぁ。

“ディアボロス”(GM):「ぬ、ぬわあああぁぁぁ!」 戦闘不能。


ロボ子:春日アタックRTA会場はここですか()


クラウ:「むぅ、あれが例のヴィランであるな。まさか“ディアボロス”がやられるとは」


GM:“ディアボロス”を撃破し調子に乗ったヴィランは、周囲に炎を振り撒き好き放題に暴れている。

 とはいえ……実はこのヴィランはただのカカシ(エキストラ)だ。宣言のみで無力化できるので、好きにやっちゃって下さい。


クラウ:「炎か。であるならば……おい、そこなヴィラン! 次は余が相手になろうではないか!」 挑発!

ヴィラン(GM):「おいおい、美人のねーちゃんじゃねぇか! いくぜおらぁ!」

 炎のRC攻撃だ!

クラウ:「しかし……相手が余であったのが運の尽きだな」


 クラウとヴィラン、双方が生み出した炎がぶつかり合い、周囲の気温を上昇させる。その勢いは一見、拮抗しているかにも思えた。だがしかし。

 炎の赤に照らされたクラウの碧眼は、勝利への確信に燃えて輝いていた。


クラウ:「同じ能力者であれば、より出力の高い方が勝つ。覚えておくがいい!」

 瞬間的にRCの出力を跳ね上げ、相手を炎で飲み込む。

ヴィラン(GM):「ぎゃーっす!」 戦闘不能!

クラウ:「ふん、他愛ない」 拘束して身動きを封じる。


 クラウの手によってヴィランは倒され、街の平和は守られた。

 怯えていた人々は口々にお礼を言い、サインを求めてくる。戦闘直後でまだ熱のこもるクラウがそれに戸惑っていると。


涼真(GM):「クラウさん、ちょっと失礼しますね」

 サラマンダーのイージーエフェクト《温度調節》を宣言。本来は「対象:自身」ですが、特殊な裁定としてクラウの熱を抑え込みます。

クラウ:「む、すまぬ」

涼真(GM):「人々はヒーローを求めています。行ってあげて下さい」

クラウ:「……うむ、そうするとしよう。これもヒーローの役目であろうからな」

 そのままファンサービスに応じましょう。


GM:クラウは助けた人々に囲まれ、盛大な歓声を受ける。涼真はそんなクラウの様子を微笑と共に見守りつつ、写真に収めていますね。


大衆(GM):「ありがとうヒーロー!」 「素敵、ヒーロー!」 「結婚してー!」

クラウ:「うむうむ! 大儀であるぞ皆の者! だがしかし、婚約の契りだけは結べぬな!」

 笑顔で対応しつつ、購入判定でもしてみようかな。「応急手当キット」に挑戦。判定ダイスは1個だけで(ころころ)達成値29!? えっと……成功です。


GM:!?

守矢:ダイス1個だぞ???


クラウ:ではファンサービスを終えて、冬堂のところに戻りましょう。

涼真(GM):「お疲れ様です、クラウさん」 ドリンク差し入れ。

クラウ:「助かる。しかし、こういった対応に追われるのも久しいな」

涼真(GM):「UGNのヒーローには、秘密の任務も多いと聞きますからね」

クラウ:「……まあな。流石にそこまではお主に教えることはできぬが」

 暗に喋る気はないと釘を差しておこう。

「おぉ、そうだ冬堂。余の記事というのは既に形になっておるのか?」

涼真(GM):「えぇ、既に書店に並んでいるころのはずですよ。売上も順調だとか。クラウさんのおかげですね」

クラウ:「どうだかな。今の余は万全の状態ではない。バディと組んでいる時の方が派手に動き回れる故、写真映えもするとは思うのだが……。

 そのところで力を尽くせぬのが、残念でならぬよ」

涼真(GM):「……ROBOT-5さんでしたか。彼女のことも取材できればよかったのですが……すみません、社の意向で」

 そう言って、申し訳無さそうな表情を浮かべますね。

クラウ:「上にも伝えておけ。彼の者と共にある時こそ、余は真の力を発揮できるのだとな。

 加えて、お主に一つ聞きたいことがある。お主はROBOT-5――余はロボ子と呼ぶが、あやつのことをどう思っている? 率直な意見を聞きたい」

涼真(GM):「そうですね……世間の目がどうであるかは、僕も理解しています。その上で、ですが」

クラウ:「…………」

涼真(GM):「クラウさんのバディであるなら、きっと悪い人ではないのだろうなと。そう思いますよ」


 涼真の言葉に、クラウの眉根がピクリと動く。しかし、その無意識の反応がクラウの中で意味を結ぶことはなかった。


ロボ子:ピヨピヨ、僕悪いロボットじゃないよ。

 ガード値5D+6の健全ロボだよ。

“インテリジェンス”(GM):指示に従わないロボットがいると聞いて。

ロボ子:ピャァアアアアア(泣)

真白:(笑)


クラウ:「……そうか。いや、突然の質問ですまなかったな。時間も迫っている。次の現場に急ぐとしよう」

涼真(GM):「はい。次に向かいましょうか、クラウさん」


GM:では、シーンを終了しましょうか。

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