第1話:メインプレイ:ミドル6-3
クラウ:「さて……獣は己よりも強い者を畏怖すると聞くが……、お前はどうかな?」
クラウの背後に、炎で構成された巨大な甲冑と剣が浮かび上がる。
「ハァアアッ!」
炎剣をブン太ビーストのすぐ近くに叩き込み、その熱量と力の余波でブン太ビーストを壁に叩きつける。
ブン太ビースト(GM):「フギャン!」
守矢:灼熱お嬢さん、めっちゃ怖いんだが。
ロジカ:UGNって怖いなー。イタリアで良かったー。
クラウ:「……まだやるのであれば、次は直に当てるぞ」
ロジカ:「わー、待った待った! 殺したらダメだってばー!」
クラウ:「それはこやつ次第だ」
ブン太ビースト(GM):「グルルル……フシャァァァ……」 よろよろ
GM:怪人は戦闘の結果、君たちを強敵と認識したのでしょう。傷をかばいつつ、夜闇に紛れて撤退します。《瞬間退場》です。
ロボ子:「あっ……クラウ、やり過ぎ」
ロジカ:「あ、逃げちゃった……」
クラウ:「む、逃げられてしまった」
真白:「追いますか、守矢さん」
守矢:「……いや、やめておこう。それより、そちらのお嬢さんにお話をうかがいたいところだが?」
ロジカに目を向けよう。
GM:はい。残されたのは、夜間警戒中だった警察バディとUGNバディ。そして、あからさまに場違いかつ何かを知っていそうな、武装した推定一般人(ロジカ)のみ。
というわけで、「署までご同行」の流れに進んでいただけるとGMが助かります。
GM:ここでロジカから予想外の提案があった。その内容とは――。
ロジカ:(ここで捕まったら面倒なことになる。とっととぶっちぎって逃げる準備を――)
《レスキューアクション》を自身に適用し、逃げられそうなルートを構築。アクセル全開の準備だ。
ロジカの操縦によって、戦車が動き出そうとする――しかし、同じヴィークル乗りであるロボ子は、その僅かな駆動音を見逃さなかった。
ロボ子:戦車の眼前にドリフト。履帯にパーツを挟み込んで動きを封じる!
ロジカ:「え?」
フィリップ(GM):「……逃げ足を封じられたね」
ロボ子:「ごめんね。このバイク、ガワだけで中身はリニアヴィークルなんだ」
クラウ:「さ、出てきてもらおう。話は署で聞く、というやつだ」
守矢:「むむ、先に言われてしまったか。まぁそういうことだお嬢さん。詳しいお話を聞かせてもらおうかネ?」
真白:「こんな場所で戦車を乗り回したんですから、事情くらいは教えてもらわないと」
フィリップ(GM):「……すまないロジカ。君のことは忘れない。これは軍事目的のための致し方ない犠牲というやつだ」
悲しげな声でそう告げて、フィリップは小鳥を操りシーンから退場していった。とんだ薄情者である。
ロジカ:「フィリップよ、お前もか! え、ええい、こうなれば!」
ロジカは戦車のハッチを開いて立ち上がり、静かに他の面子を見下ろす。そして――。
ロジカ:「――ああ、諸君らの疑念はもっともだ。勤勉実直。誠にご苦労」 キメ顔
一同:!?!?(爆笑)
GM:キメ顔……!(笑)
真白:何か言い出した(笑)
守矢:う、うぜぇ……(笑)
ロボ子:殴りたいこの笑顔(笑)
ロボ子:っていうか、勤勉実直って……それ言うなら「謹厳実直」やろがい!
一同:(爆笑)
クラウ:ダメだ腹筋が引きつる……!(笑)
これを実際の卓でRPしているのだから驚きである。
予想外の展開に爆笑する外野を他所に、ロジカは言葉を続ける。
ロジカ:「いいだろう、説明をせねばなるまい。だが、諸君らに耐えられるかな?
私の言葉と、私の担う重み……それを理解した時、諸君らはどうするのか、な」 キメ顔
一同:「……え、いや……何この……何……?」
守矢:呆気にとられるって言葉がこれ以上に似合う場面もないと思う。
ロボ子:さっきまで騒いでた子が急にこんなんなったら誰だってポカーンとしますわ。
ロジカ:「いずれわかる。さあ案内しろ。私は逃げも隠れもせん。
諸君らが恐れを抱いて逃げ隠れしても、私は咎めぬがな。ふっ……ふふふ……」
守矢:「はぁ……とんでもないお嬢さんを見つけてしまったようだ。こちらへどうぞ、案内します」
クラウ:「ふむ……まあよい。続きは署で話すとしよう」
ロジカ:「そう、それでいい。今は従おう。今は、な」
そう言って、キメ顔で堂々と署まで案内される。
守矢:「真白くん、しばらくディナーはお預けになりそうだヨ」 げんなり
真白:「……残業ですね。仕方ないです、そういうお仕事ですから」
ロボ子:「……何だかなぁ……」
戦車のハッチから身を乗り出し、腕を組み。ロジカの堂々とした佇まいは大貴族に相応しい貫禄を備えている。
彼女は余裕に満ちた表情を浮かべ、心中でこう呟いていた。
ロジカ:(……これからどうしよう!)
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