第34話 最終候補になるとどうなるの? まず電話が来ます

最終候補になると、ほとんどの場合、電話が来ます。だいたい夕方から夜が多かった気がします。


私の場合、下記のような感じです。

・ダ・ヴィンチ文学賞(最終候補、電話連絡)

・小松左京賞(最終候補、電話連絡)

・コバルト短編小説新人賞(受賞、電話連絡)

・文學界新人賞(最終候補、電話連絡)

・創元SF短編賞(最終候補、電話連絡なし)

・島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞(受賞、電話連絡)

・ホワイトハート新人賞(最終候補、連絡)


創元SF短編賞と星新一賞(上には書きませんでしたが)は電話ではなかったです。創元SF短編賞は確かサイトで確認したような気がします。星新一賞は事務局を委託されているところからメールが来て、いろいろ書類を書かされました。

コバルト短編小説新人賞は毎号開催しているものなので、最終候補の発表と受賞作掲載が同時です。なので最終候補になった連絡はなく、速攻受賞の連絡でした。


紙の媒体で最終候補が発表される場合は、発売のおよそ一カ月前に電話が来ると思います。逆にその時期を過ぎても電話がなかったら、最終候補を逃したと判断して使い回しもできます。


電話連絡の内容は、受賞する気あるのかの最終確認(規約に反してないという確認があることもある)、一般には公開していない最終選考の日程と結果報告がいつになるかを教えてくれます。

おそらく連絡してくる人は受賞したら担当になる人だと思うんですが、あまり作品や執筆について話をすることはなく、だいたい事務的な話で終わってました。少し感想を言ってくれることもありますけど。


いろいろ調べると、最終候補になった段階で編集部から改稿するよう指示があった方もいるようですが、私の場合はそんなことはなかったです。応募の段階から担当者がついて改稿指示をもらっていたことはあります。

最終選考の前に原稿を手直ししますか? と訊かれたことはあります。


変わっていたのは文學界新人賞です。こちらは最終候補になった段階で候補者全員の版を組みます。最終選考の前に、受賞作を掲載した誌面が完成しているわけです。最終候補の人数分版下ができている、あるいはすぐにできる状態になっているのです。そのため改稿というか、いわゆるゲラのやりとりを編集部としました。

受賞してもいないのに、まるで受賞したかのように自分の作品が掲載された誌面を目にするのですから落選すると精神的によくないです。


精神的によくないのは創元SF短編賞もそうで、選考が遅れるし、最終候補のほとんどがアンソロジーに収録されるのに私のは収録されないし(長かったせいらしい)、待たされて落選した上にアンソロジー収録もなしというつらい経験になりました。

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