第25話 生き残りやすい賞とそうでない賞 予備知識編 受賞作品が店頭で平積みされる賞

新人賞にはいろいろなものがあります。デビューできる賞とそうでない賞があったように、生き残りやすい賞とそうでない賞があります。


その説明をする前に予備知識をおさらいしておきます。

ここでは紙の本のことを考えます。


紙の本はリアル書店とネット書店がふたつの大きな販売経路です。他にはコンビニなどがあります。

統計はいくつかありますが、おおざっぱに言うとリアル書店で売れる方が多いです。これから逆転する可能性もありますが、現在までのところはそうです。本の種類や著者、出版社によっても異なると思いますが、50%から80%がリアル書店と思ってよいでしょう。


2017年度出版物販売額は1,622,302百万円・前年比94.2%:人口当たり書店数は3年連続の減少、1万人当たり0.82店舗に

http://hon-hikidashi.jp/more/62925/

出版物の売り場毎の販売額推移をグラフ化してみる(最新)

http://www.garbagenews.net/archives/1984893.html


本が売れるためには書店で売れなければならないのです。新人賞を獲った作品が書店に平積みされるか、されないかで売上げに大きな差がでるということです。


部数も重要です。なぜなら充分な部数が刷られないと多くの書店に配本できないからです。本屋に行っても、そこになければ買えません。


つまり受賞した作品が書店の店頭で有利に展開してもらえる新人賞の方が生き残れる確率は高まるというわけです。

次回はもう少しくわしいことをご説明します。

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