第24話 communication
ピピピ
ピピピ
Rito
元気にしているか?
そっちの生活はどうだ?
Haru
朝起きたら久しぶりに
mission mobileが鳴っている
この聞き慣れない音
Fumiyaに聞かれたかもと思って
彼を見ると
どうやら聞こえていない様子
Fumiyaにはmission mobileが
見えなければまた音も聞こえないらしい
Haru
慣れたは、慣れたけど
不思議な状況に今いる
俺には双子の弟がいる、顔も瓜二つだ
10才から降りてきたけど
それ以前の俺も
この世界では存在してたってことだよな
誰かが俺の代わりに俺になって
10才までを過ごしてたってことなのか?
Rito
ピピピ
ピピピ
Reila
元気にしてる?
生活には慣れたかしら?
Miia
朝ご飯を食べていたら
久しぶりにmission mobileが鳴っている
もう連絡来ないのかと思ってたよ
聞きたいことがある
Miia
慣れてはいないけど、なんとかやってるよ
Miiaに聞きたいことがあるの
私ね、転校生として今の場所に来たらしいの
私のお父さんとお母さんにあたる人は
亡くなってしまって
(どうしよう、お父さんたちの死因を
聞いても教えてくれないかな、じゃあ.....)
亡くなる前は東京にいたみたいなの
ニュースにもなってたみたいで
周りの子がそのことを知っていたの
私は10才から転生を開始してるけど
それ以前の私も確かに存在してる
誰かが私の代わりに私として
存在していたのかな
Haru
Ritoからの返事だ
不思議な状況
Ritoそっくりの、双子の弟?
おかしいなぁ
Miia
お父さんとお母さんが亡くなってる?
おかしいわ
Miia「あら、Haruいいところに
これを見て
Reilaからこんな質問をされたの」
Haru「ん?
私の代わりに私として.....
あぁ、偶然Ritoも同じ質問を
してきたところだ、ほら」
Miia「ほんとだわ
さすが片割れなだけあって
同じタイミングで同じことを
考えているのね」
Haru「この質問は特別missionとは
関係がないから、答えても大丈夫だ」
Miia「そっか、そうよね
じゃあ、私も答えておく」
Rito
Reila
質問の俺に(私に)代わって
誰かが10才までを
俺として(私として)
存在していたのかっていう質問
正確にいうと、存在している
詳しく話をすると
別の魂がRitoとして
Reilaとして
10才までを過ごしていた
そこで、誰が?って疑問がわくと思う
誰とは答えられないけど
魂にはそれぞれレベルがある
輪廻転生を繰り返しさまざまな経験をして
数値を上げていく
何度も何度も転生を繰り返して
もう転生を繰り返す必要がないところにまで
辿り着いた魂もいれば
これから経験をする魂がある
例えば物体として人間として
はじめて転生をする魂
そんな魂がはじめての経験として
お試しとして
代わりに生活をするパターンがある
はじめての魂にはちょうどいいんだ
0才から生まれてきて10年間を過ごす
Ritoが
Reilaが
特別転生者としてmissionをこなすように
彼らもまたmissionをこなす
10年間をどう過ごすか
それによって今後の課題が見えてくる
そんなところだ
ピピピ
ピピピ
Rito Reila
しばらくして質問に対する答えが
かえってきた
正直この質問に対しても
今は答えられないっていう返事が
かえってくると思っていたから
答えがかえってきたきたのは
意外だった
質問したのはこっちなんだけど
これで納得した
やっぱり
俺の
私の代わりに
誰かが10才までを過ごしていたんだな
過ごしていたんだね
ピピピ
ピピピ
Seiaくん
元気にしてる?
なかなか連絡できなくて、ごめんね
何か困ったことがあったら
いつでも呼んでね
Rei
久しぶりにReiさんから連絡がきてる
ここに降りてきた日以来だ
何か困ったことがあったら
いつでも呼んでねって、書いてあるけど
こっちからは連絡のとりようがない
はじめて会った日もそうだったけど
彼女が俺のことを気にかけてくれてることが
よく分かる
担当だからだと思うけど
それにこのミサンガのことを彼女は
知ってる感じだった
Reiさんへ
色々とあるけど、元気にしてるよ
心配しないでね
Seia
Rei
Seiaくん、元気そうで良かった
いつも見てるけど
やっぱりSeiaくんは困っている人を
放っておけないんだね
私とmissionに参加した時と同じ
変わってないね、Seiaくん
ピピピ
ピピピ
Miku
久しぶり、元気にしてるか?
Kail
久しぶりに連絡してきて
たったのこれだけ?
こっちは未だに慣れなくて大変なのに
元気ではない
このmissionをリタイアしたら
私の転生履歴に傷がつく?
Miku
Kieth「どうした、Kail、楽しそうだな」
Kail「いやいや、楽しくはないけど
担当のMikuがリタイアしたいって
言ってきたから」
Kieth「Mikuって、あの強気な
頭脳の数値高いよな、彼女」
Kail「そう、そのMikuだ
残念ながらリタイアはできないからな」
Kieth「そうだな
規則違反をするか
missionに失敗しない限りは」
Miku
リタイアはできない
やると決めて下に降りているから
規則違反をしたり
mission失敗に終わった場合は
話はまた別だけど
そのどっちも担当の俺としては困る
大丈夫、Mikuなら必ずできる
はぁ
つまりリタイアはできないんだね
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