哀しみの改変

@sennouai

第1話ふとしたことから新世界ははじまる

アパートの中で、ベッドに横たわりながら、タブレットで動画を見ている。たくさんのアイドルたちが笑顔をカメラに向けて踊っている。可愛い子もいれば、何でこんなにぶさいくな子が?と言いたくなるような子も入り交じっている。それにしても、わたしは一体全体、突然浮かんできた思いをどうすればいいのだろうか?それは、わたしもひょっとしたらアイドルになれるのではないか?という思いだ。タブレットを使って芸能人オーディションのサイトを探してみることにした。

あるある、でもわたしには芸がない。でも自慢ではないけどスタイルと顔には自信がある。そこらの地下アイドルにはひけはとらないという自信が、確信がわたしにはあった。まだ中学生だけど、アイドルオタクうけする白くてピチピチの細くて長い足、これはわたしの自慢なのだ。きっと、たぶん、森高千里みたいな、このミニスカが似合いそうな足で、たぶん、ファンはいちころに堕ちてしまうだろう。

そうだ、お母さんに相談してみよう。きっと応援してくれるはずだ。母がパートから帰って来るのは五時半頃だ。それまでにそれぞれの俳優募集サイトをくまなくチェックしておこう。

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