不穏

どことなくその友人の

近くにいることが嫌だと感じていた


胸がキュッとなり

どこかもやもやして

劣等感を抱くような


隣に立ちたくない

そんな気持ち


ずっとこの感情がわからなかった



その人はとても有能な人

八方美人で

気遣いが完璧で

みんなからも信頼されていて

だからだと思っていた


完璧すぎて苦手、怖い

あえて言うならそんな感情だと思っていた



だけどふと

『嫌い』を当てはめてみたら

ぴったりはまってしまった


気づいてしまった


ああ、これが女子なのだ

女子とはこういうものなのだ



錆びた笑いが漏れる



上っ面の付き合い

上っ面の笑顔


なんて簡単なのだろう

なんて上手なのだろう


本当は嫌いなくせに

自分でも気づかないくせに


ああ、反吐が出そうだ

ああ、世渡りとは大変だ







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