化ケもの
あるところに小さな化け物がいました
『ぼくはニンゲンがだいすきなんだ』
化け物は鋭い牙を覗かせて言いました
『だからいっしょうけんめいマネをするの』
化け物は鋭い爪で頬を軽く掻きました
『けどいつもどこかで失敗しちゃう』
化け物は目を伏せました
『ニンゲンみたいにすごしたいのに』
化け物は瞼に力を込めました
『がんばっても、がんばっても、ボロがでるんだ』
化け物は唇を噛み締めました
だから私は言います
「十分人間らしいじゃないか」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます