最強コンビ

勝利だギューちゃん

第1話  出会い

俺は携帯を持たない主義だ。

携帯を使いこなせないというのもあるが、事故の元。

なので、持たない事にしている。


ある日本晴れの日曜日。

俺は、散歩に出た。

テスト休みの気晴らしだ。


家族に声をかけて、出かけた。


「相変わらず、人が多いな。行くと来ないのかよ。

・・・って、俺も人の事は言えないか・・・」

そう思いながら、街を探索していた。


すると、スマホが落ちていた。

ここで偶然にも、電話がなって、俺が拾う。


そんな、ありきたりな展開などあるはずもないが、かといってほっとけない。

さてと、交番に届けるか?否か?


頭の中で、3人の俺が戦う。

天使の俺、悪魔の俺、そして、素の俺。


天使「こういう時は、交番に届けるんだ。落した人も困っている。だから届けろ」

悪魔「何言ってんだ?くすねてしまえよ。落す方が悪いんだ」

俺「いいや、触らぬ神にたたりなし。素通りしよう」

天使「そうだな。お前がそういうなら、そうしなさい」

悪魔「俺も賛成だ。お前の好きにしな。じゃあまたな」

俺「・・・って、いいのかよ」

天使&悪魔「ほな」

俺「ほなってな・・・」

頼りにならない連中だ・・・

て、俺もか・・・


そんなわけで、俺は天使と悪魔の意見をしりぞけ、自分の考えを貫くことにした。

触らぬ神にたたりなし。

そのままにしておこう。


おれは、スマホを通り過ぎた。

横目に待ち受けを見る。

女の子の顔が見えた。


「落した人の彼女かな」

まっいいや・・・


俺は先を急ごうとした。


「ちょっと、無視しないでよ」

あれどこだ?声がする。

「どこみてんの?あなたの下」

下を見る。


「どうして無視するの?」

スマホがしゃべってる。

「もしかして、お前か?俺に声をかけたのは?」

「そうよ、私よ」

「最近のスマホはしゃべるのか?時代も進んでるな」

「あなた、スマホ持ってないの?今時」

「ああ」

「情けないわね。それでも若者なの?」

「ほっとけ!・・・って、何で機械に言われにゃならんのだ」


周囲の白い目が突き刺さる。


俺はそのスマホをかかえて、近くの公園に行った。


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