猟犬の槍  ~戦乱を駆けた我らが軍団~

竹槍

聖王伝概略

 その昔、ハンニバルという巨大な帝国があった。


 彼の国は古の勇者の末裔が治めるアメルセア王国へと侵攻を開始した。


 都は落ち、王は討たれ王国は滅んだかに見えた。しかし帝国には一つ誤算があった。


 アメルセアの王子が僅かな忠勇なる供回りと共に逃げ延びていたのだ。


 その王子、セリティアが凡庸な者ならばなんのことはなかったであろう。


 だが彼は味方を集い、力を蓄え、暴虐なる帝国に挑んだ。


 帝国の圧政に苦しんでいた民は彼を喜んで迎え入れた。


 そして彼は皇帝レウリウスを討ち、悪しき帝国を滅ぼした。


 しかし、戦いは終わってはいなかった。


 古の勇者によって封印された邪竜を蘇らせるべく暗躍していた者達がいたのだ。


 だが、邪竜の力をもって襲いかかってきた彼らにセリティアは果敢にも立ち向かい、遂に邪竜を打ち倒した。


 その後王となったセリティアは長くアメルセアを治め、国に大いなる繁栄をもたらした。


 これが聖王セリティアの伝説の概要である。

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