Secret Love
ノン❄
第1話
「何処見てんの?」
「んー?未来…かな?」
「ふーん、優奈にはそんなもん、見えんだ」
「そうよー。見えるよー」
「はぁ?ばっかばかしい
じゃあさ、俺と優奈はどうなってんの?」
「それは……」
言いかけた唇を塞いだ
その言葉は...きっと、聞きたくない言葉だったに違いないから
「んんっ、はぁ、
瞬、やっ、もう無理だよ」
「まだ…もっかいな」
「ダメ、帰るって」
「帰さない、ここから、出さない」
「そんなこと...」
身体が繋がってるといなくならないって安心出来る。
触れていないと怖いんだ
だから、俺は優奈を何度も抱いてしまう
ぐったりとうつ伏せになって反対側を向いた彼女の背中に人差し指でツーって撫でると
くすぐったいよって掠れた声で言う
顔をこっちに向けてフンワリ笑った
「瞬...」
「んー?」
「瞬くん、私のこと…好き?」
「何それ?
それほどでもー」
「じゃあ、少しは好き?」
「まぁな」
「ふふふ、私は大好きだよ」
「ずっりぃーなぁ、優奈は」
好きって言葉って言わないとわからないのかな?
抱き合えば触れ合えば、伝わらないのか?
俺はいい年して、そんなことを思いながら、慌てて身支度をする彼女の背中をボーッと見つめてた
名前と年、
たったそれだけしかわからない彼女。
何処の誰なのか…
今までもこんな関係もあった
けど、優奈との出会いは違ってた
俺は一応、名の知れた音楽プロデューサー
最近、数々のヒット曲を出し、知名度も上がってきた。
今や、タレントだけではなく、誤解されるような記事が出るとすぐに、干される
この世界では普通に恋愛することさえ許されない。
いやっ、普通って何だろ?
別に特別な恋愛なんてないのだろう
純粋に男と女が求め合う
それに尽きるのだろう
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