聖剣の守護者

@nobuokitajima19521117

第4話

そして3人の侵入者はクリスティーナとロビンに襲い掛かろうというように2人の周りを取り囲んだ。

(ふん、馬鹿な男たちね!どうやらあなたたちはわたしの実力を知らないようね!)

(何を!この女!俺たちのことを甘く見るなよ!)男たちはそう叫ぶとクリスティーナとロビンに一斉に襲いかかって来た。その時、ロビンが勢いよく飛び出して来ると1人の男の右足首に噛みついた。

(イテテ!このクソガキ何しやがる、!)男はそう怒鳴るとロビンの頭に大きな拳で殴ろうとした。

その時、その男めがけてクリスティーナはいつの間にか、手にした長い棍棒を男の腹めがけて突き出した。男は悲鳴とともにドサッという大きな音とともに床に倒れ込んだ。

それを見た2人の男たちは懐から刃渡りの長いナイフを取り出すとクリスティーナめがけて襲いかかって来た。

しかし、クリスティーナはまったく動ずることもなく棍棒を2人の男の頭部めがけて目にも止まらぬ早業で振り回した。

あっという間に侵入者の男たちは死んだように床の上に倒れていたが、やがて苦痛に顔を歪めながらゆっくりと起き上がって来た。もはや彼らには戦う気力はまったく消え失せている。

(まだ手加減しただけよ。わたしが本気を出したらあなたたちの命は無いわよ!)

(さあ、早く出て行きなよ。悪党のおじさんたち!)ロビンが叫んだ。

(くそっ!覚えていろよ!)そういい残すと3人の男たちは頭と腹を抑えながら、よたよたと引き上げていった。

(さすがはお母さんだ!あいつらはお母さんの強さを知らなかったんだね。)

(でも、もっと大勢で来られたら、いくらわたしでもかなり苦戦すると思うわ!)クリスティーナがかなり興奮気味に言った。

(大丈夫さ。奴らもこれに懲りて、しばらくの間は大人しくしていると思うよ。)

(そうだといいのだけどね。でも油断は禁物よ。ジュウドフを憎んでいる連中がたくさんいることを忘れては行けないわ。)

その時であった。玄関の呼び鈴が再び鳴り響いた。

(あら、また奴らかしら?)

(いや違うよ。あの鳴らし方には悪意はまったく感じられないよ。きっと誰か僕らの知り合いだ思うよ。)そう言うとロビンは玄関へ向かった。

(こんな時間に失礼します。私はジュウドフさんの親戚でベアドロスと申します。)扉の外から優しそうな声が聞こえる。

(まあ、ベアドロスさんだったの。ずいぶん久しぶりね。さあ、どうぞ、家の中にお上り下さい。)

ロビンがゆっくりと扉を開けると、そこには中年で血色のいい小太りの男性と4.5歳くらいの小さな男の子が立っている。

ちょっと迷惑だったでしょうか?私たちはジュウドフさんに会いに来たのですが、いらっしゃいますか?)ベアドロスと名乗る男性が尋ねた。

(それは残念でした。ジュウドフは昨夜の夜、アンドリュウ王に呼ばれて王宮へと出かけました。)

クリスティーナの言葉にベアドロスはかなりガッカリしたように見えた。

(でもせっかく遠いところをおいでになって下さったのですから、我が家でゆっくりしていって下さい。ところでその男の子は初めてお目にかかりますが、ベアドロスさんの息子さんですか?)クリスティーナがその男の子を見て尋ねた。

(いいえ、この子の名前はショーンといって私と妻がある事情によってお預かりしている養子なのです。)

(まあ、そうだったのですか?とても可愛らしいお子さんですこと!主人ももうすぐ帰って来ると思いますから、どうかゆっくりお待ち下さい。)

(そうですか。そうおっしゃるのでしたら、しばらくの間お邪魔させていただきます。)

そして2人の訪問者は部屋の奥へと入っていった。このベアドロスという男はジュウドフと同じバロンディン家の血を引く男であった。

ロビンはこのショーンという小さな男の子にとても興味を持った。ロビンはショーンが将来とても強い大人になるだろうと子供ながらに感じていた。それはロビンが生まれながらに持っている直感によるものだった。



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