第1236話越中国守大伴宿祢家持の報贈せし歌四首(3)

所心に答へき、即ち古人の跡を以って、今日の意に代へき


恋ふといふ はえも名付けたり 言ふすべの たづきもなきは 我が身なりけり

                             (巻18-4078)

心に思うところの歌に答えた。すなわち古人の歌を以って、今日の思いに代えた。


「恋いています」とのお言葉は、まことにもって、お上手と思います。さて、それに対して、どう言えばいいのかわからないのが、この私なのですが。


大伴池主の所心の歌(巻18-4075)「あやしくも嘆きわたるか」に答えている。

但し、該当する古歌は未詳。

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