第1234話越中国守大伴宿祢家持の報贈せし歌四首(1)

越中国守大伴宿祢家持の報贈せし歌四首


一 古人の云くに答へき


あしひきの 山はなくもが 月見れば おなじき里を 心隔てつ

                      (巻18-4076)


「古人の云うこと」に答えた。


山など無いほうがよい、と思うのです。

あの月を見ると、同じ里なのに、山にかこつけて、心まで隔てられるとは。


※大伴宿祢池主の贈った和歌の一首目に応えた歌

 古人の云わく

 月見れば、同じ国なり 山こそば 君があたりを 隔てたりけれ

                       (巻18-4073)


山を口実に、近くまで来ながら逢いに来ない池主に文句を言う形を取る。

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