第929話解き衣の 思ひ乱れて 恋ふれども

解き衣の 思ひ乱れて 恋ふれども 何のゆゑそと 問ふ人もなし

                        (巻12-2969)

※解き衣の;「乱れる」にかかる枕詞。


思い乱れ、恋し続けているのですが、「何が理由なの」と聞いてくれる人はいないのです。


「問ふ人」は世間一般よりは、恋する相手。

自分の恋心や、それが通じなくて苦しんでいるのに、何も関心がない「恋する相手」を嘆く歌と理解した。


相手が鈍感なのか、あるいは自分に魅力がないのか。

あるいは相手に別の恋人がいるのか。

片思いの人は、いろんな不安にとらわれ、苦しみ続けることになる。





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る