第778話世の中は 常かくのみと 思へども
世の中は 常かくのみと 思へども かつて忘れず なほ恋ひにけり
(巻11-2383)
男女の仲など、いつもどうせこんなものだと、思って忘れようとしたけれど、
結局忘れることなどできず、いっそう恋しくなってしまった。
相手との距離ができてしまったのだろうか。
世間の人が言うように、男女の仲など、あてにならないのだと思う。
だから、きっぱりと忘れようとする。
しかし、やはり無理。
忘れようとすればするほど、恋しさが募ってしまうのだから。
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