第774話我れゆ後 生まれむ人は 我がごとく

我れゆ後 生まれむ人は 我がごとく 恋する道に あひこすなゆめ

                         (巻11-2375)

ますらをの 現し心も 我はなし 夜昼といはず 恋ひしわたれば

                         (巻11-2376)


私より後に生まれて来る人は、私のように恋などという苦しい道には決して足を踏み入れてはなりません。


男としての気概も、私にはない。これほど夜昼もなく、恋しくてたまらないのだから。


典型的な恋煩いの歌二首。


どんな時代、どんな人にも、恋には盲目。

人間の心理から消えることはない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る