高田女王の歌一首　高安の娘なり

山吹の　咲きたる野辺の　つほすみれ　この春の雨に　盛りなりけり

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（巻8-1444）

※高田女王：家持と親交のあった今城王と関係を持った女性。

※高安：家持の父旅人と親交のあった人。

山吹の咲く野辺のつぼすみれは、この春の雨の恵みをうけて、盛りを迎えております。

艶やかな黄金色の山吹を背景に、可愛らしい紫色のつぼすみれ。

その組み合わせもまた素晴らしい、春の風物。

春雨に濡れて、ますます美しさと盛りを増している。

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