第417話川に寄せき

この川ゆ 舟は行くべく ありといへど 渡り瀬ごとに 守る人のありて

                           (巻7-1307)

※渡り瀬:歩いて渡ることができる浅瀬。


この川を渡り、舟は進むと言うけれど、渡り瀬ごとに番人がいるのです。


恋する娘との逢瀬を遂げたい男が、娘の親などの監視が厳しいことを嘆く歌。

徒歩でも渡れる瀬のあちこちで、渡らせないようにと監視を置くなど、邪魔をするのだから、娘の親は余程反対をしているのか、あるいは「もっと裕福で立派な男を」と考えているのかもしれない。




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