第408話衣に寄せき(1)
今作る 斑の衣 面影に 我に思ほゆ いまだ着ねども
(巻7-1296)
新しく作っている斑染めの着物、その美しい出来ばえが目の前に見えるようです。
まだ、着てはいないのですが。
「今作る斑の衣」は、成長期の少女。
おそらく、今の時点で美しく、成長したらどれほどになるのかと、期待する。
「いまだ着ねども」は、成長して結婚できる時期になれば、我がものにしたいとの願望をこめていると思う。
紫の上の成長を見守る光源氏の内心、そう思うとわかりやすい。
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