恋の進路は

幼馴染と再会して、残る恋心を自覚した少女は、再び訪れた意味が有ると考えて、妹の様に思われていたと思い、別れる時に失恋が怖くて告白しなかったが、今は告白したいと思えていた。


そう思えたのは、少年と関わって元気に成ったから。




後日。




街で仲が良さそうに女性大人のAと共に行動する幼馴染を見た、少女は恋人だと思って落ち込んだが、一章に出かけている少年から、彼女とは限らないと言われて確認する為に二人AとCに接触した。


少年は恋敵を減らす事より少女の心を優先した。




話をしようと喫茶店に入った四人AとCとDとB


女性大人のAが恋人ではないと分かったが、おかげで妖精町に来れたと言われて、自分が居たかった位置に他人が居る悲しさを抱いた。


女性大人のAを過剰? に気遣う幼馴染の様子を見た少女は恋人ではないが大切な存在だと分かって気持ちが沈んだ。




変化の力が解けないか心配で女性大人のAを気遣っていた幼馴染の実態を知らない二人DとBは過剰な気遣い(心配)だと思った。




落ち込む少女彼女恋人で無いなら可能性は……などと励ます少年は、青年女性大人のAを好きならと思う罪悪感? から逃げているのか戦っているのか知らないが、少女の恋を応援する立場に自らなった。








幼馴染に、大会などの手伝いを申し出た少女は、側に居る為に尽くす自分が正しいと思っている。


昔から少女は、幼馴染の父親が死んだ時は側に居て励まして夢も応援した。


尽くす事が出来る自分に満足して、他の手段を考えず怠った少女は、数か月前に出会った女性から怒られた事で変わったと喜ぶ幼馴染を見て、落ち込む幼馴染を追い詰めない様に優しくしていた自分には出来ないし、今の自分も怒れないと思い、良いと信じていた事が崩れた。




幼馴染と二人で出かけている時に、女性大人のAを見つけた幼馴染が心配して側に行き声をかけて家に帰した様子を見ていた少女は自分とは異なり強い心配を向けられる女性大人のAが気に入らず、過去に行った事の結果を受け入れられず、なんで私ではないの? 貴方に尽くした私を愛して、などと思った事が口から出た。



落ち込む貴方に尽くせば愛されると思っていた。


そう信じて疑わなかった。


「間違っている」と思わなかった。


だから「変わろう」と思わなかった。


でも、違った。


尽くした私は得られずに、対等に横を歩く女性大人のAが愛されている。


否定されたと思って苦しいのは、愛される見返りを求めて尽くしていたから、だと気付いた。


愛されなくて当然だ。


勝手に求めた見返りを得ている他人が許せなくて嫉妬する自分は醜いから。


勝手に思い、勝手に行い、勝手に裏切られて、勝手に落ち込んでいる。


これらの気持ちは何処に向ければよいのか?


自分に向けるべきだろうか。


失恋の対価なのか、醜い人間だと自覚できた。






なぜ女性大人のAを過剰に気遣うのか? と動機を問われた青年は、自分の中に答えは無くて考えたら、些細な事を過剰にしている行動の動機に愛が有ると考えられた。


幼馴染とは異なる愛情は、彼女だけに向けている特別で、彼女が絡む最近の不安は、恋が原因だと考えると否定できない。



濁さずに告白に答える必要があると思った青年は「幼馴染とは違う気持ちを彼女に抱いている。それは恋だと思うからDの気持ちには答えられない」などと幼馴染へ告げた。


吐き出した幼馴染青年の言葉で認めたくない失恋を否定できずに苦しくて悲しいが有効な手段を失って逃げる様に立ち去った。



同居生活中、大人な身体に異性を意識した事は何度かあったが恋だと認識しなかったから平気だと思っていた青年は恋から意識を逸らさないと生活に支障が出る、などと同居に不安を抱いた。





大会に出場して、表彰台に登れなかったが、観戦していた幼馴染から初心者にしては良く出来ていたと先輩風を吹かされたが、逃げずに向き合ってくれることが嬉しかった青年は大会の結果より大切な事だった。


幼馴染の仲は恋では無いが愛は有る。


此処までは良かったが、「義兄彼女大人のAに恋しているかも」などと幼馴染から忠告された青年は心穏やかには居られない。


会場に来ていた義兄彼女大人のA(恋人ではない)が会話している様子を見た青年は恋敵の存在を恐れて大会の余韻に浸る余裕は無かった。

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