序章だった何か

天才の行方

数年前、最高位の妖精フェアリーが好む環境を作った天才的な妖精飼いが居た。


孤高の天才は妖精の為だけに自分の労力を使う大の妖精好きで妖精以外にかける時間を減らす為に弟子を一人もとらなかった。


支援する対価に天才の名を借りたグラス商会(仮)は環境作りに必要な材料や原料を販売する会社。


最高位妖精を一年間定住させた孤高な天才の話題性で急成長を遂げたグラス商会は不動の一位と呼ばれた歴史が長いライバル会社のフェアリーハウス(仮)を抜いて一位に成った。


孤高の天才が環境作りの作業中に事故死して顔を失ったグラス商会はフェアリーハウスに一位を奪還された。


……。


前世の記憶を持つ獣人じゅうじん少女Aは妖精が居ない世界に絶望して生きる意味を失っていた。


年老いたXは妖精に導かれて奴隷商から買った獣人の少女Aへ恩返しと言って奴隷とは思えぬ生活環境を用意した。


恵まれた環境に居ても生きがいの妖精が声が聞こえず見えなくて触れられない獣人に産まれた理不尽を呪う少女Aを幸せにしたい老人Xは「感知できなくても世界に存在する妖精は私を介すれば知覚できる。私がAの媒介に成ろう」と申し出た。

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