趙雲3 成都平定戦   

劉備りゅうび葭萌かぼうを拠点にして

成都せいと劉璋りゅうしょうを攻めた。


ここで思いがけぬ苦戦が続いたため、

諸葛亮しょかつりょうを招かねばならなくなった。


諸葛亮は趙雲ちょううん張飛ちょうひらを従え

荊州けいしゅうより船でしょく入りし、

蜀の各郡県を平定して回る。

そして江州こうしゅうに到達すると、

趙雲の軍には外水がいすい沿いに進ませた。

そして江陽こうようと言う地から渡河、

諸葛亮と成都で改めて合流した。


この頃にもなれば、すでに成都も陥落。

ここまでの功績から、

趙雲は翊軍よくぐん將軍に昇進した。




先主自葭萌還攻劉璋,召諸葛亮。亮率雲與張飛等俱溯江西上,平定郡縣。至江州,分遣雲從外水上江陽,與亮會於成都。成都既定,以雲為翊軍將軍。


先主は葭萌自り還りて劉璋を攻め、諸葛亮を召す。亮は雲と張飛らを率いて俱に江を溯りて西に上り、郡縣を平らげ定む。江州に至り、分けて雲を遣りて外水より江陽に上り、亮と成都にて會す。成都は既にして定むらば、雲を以て翊軍將軍と為す。




外水


蜀は、現在の地名で言うと四川しせん省。

名の通り四つの川がある省だからで、

ここで言う外水はそのうちの一つ。


南の方に長江が流れる。これが四川の一。

残りの三は南北に流れ、長江の前で合流、

そして長江に注ぐ。

この三つの川が、成都から見て

 「内水ないすい沱江だこう

 「中水ちゅうすい涪江ふこう

 「外水」岷江みんこうとなる。

成都を攻めるには、この三本の川が

天然の堀になっており、

険竣な山を乗り越えた先にも、さらに

障害が存在する、と言うことで、

改めてこの地の守りの強さが強調される。

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