ハイチュー関羽8-3 

関羽かんうの死後についてのお話も、

いくつか残ってるので紹介するっす。


呉歴ごれきって本には、孫権そんけんが関羽の死体を

曹操そうそうに送った、と書かれてるっす。

で曹操、関羽の死体を諸侯相当の扱いで

葬儀を上げ、壯繆侯そうびゅうこうと諡したそうっす。

勇壮であったが、それゆえに

判断を誤ってしまったもの、

的な意味っすね。


蜀記しょくきにも載ってるっす。

樊城はんじょうに出撃しようって時に、

足を猪にかじられる夢を見たんだとか。

で、息子の関平かんへいに対して

それがしも気付けばだいぶ衰えてそうろう

 これは戦死もあるかもで候」

ってぼやいた、とのこと。


あと、江表傳こうひょうでんの話は異色っすね。

武で鳴らした関羽だけど、

春秋左氏伝しゅんじゅうさしでんが大好きで、

全文を暗唱することができたそうっす。

名将の意外な一面って感じっすね。




吳曆曰:權送羽首於曹公,以諸侯禮葬其屍骸。追諡羽曰壯繆侯。

蜀記曰:羽初出軍圍樊,夢豬齧其足,語子平曰:「吾今年衰矣,然不得還!」

江表傳曰:羽好左氏傳,諷誦略皆上口。


吳曆は曰く:權は羽が首を曹公に送りたれば、以て諸侯が禮にて其の屍骸を葬る。羽に追諡せるに曰く、壯繆侯と。

蜀記は曰く:羽の初にして軍を出だし樊を圍むるに、夢にて豬が其の足を齧りたれば、子の平に語りて曰く:「吾れ、今、年の衰えたるなり、然れば還りたるを得ず!」と。

江表傳は曰く:羽は左氏傳を好み、略を諷誦し、皆、口に上ぐ。

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