だから私はテンプレが書けない

結城藍人

第1話 テンプレ大作戦

テンプレ……それはWeb小説に残された究極のファイナル開拓地フロンティア

これは中堅Web作家結城藍人が、新たなる決意のもとに、2019年において執筆を続行し、未知の境地を探検し、新しい読者と評価を求め、果敢に玉砕した物語である……って、戦う前から負けること考えるヤツがいるかよ!


 というわけで、いきなり『新スタートレック』のパロディから猪木の名言につないでスタートですよ旦那! いや、本当は「諸君、私はテンプレが好きだ!」とか『ヘルシング』の少佐の定番パロやろうかなと思ったんですけど、あれ長いねん(笑)。それに私『ヘルシング』読んでないし(爆)。


 いやね、自分で「中堅」って言うのも嫌らしいなあとか少しは思うんですけど、こう言っちゃあ何ですが「底辺」ではない。曲がりなりにも「なろう」で9000ポイントを超える作品書いたことがあって、瞬間的ではあっても日間総合ランキング6位まで上がったことがある人間が「底辺」を自称したら嫌味でしょう。


 しかし! それ以上突き抜けることができなかった。それがMAX。そこで、それを超えるには何が必要かを考えたんですな。


 まずは、執筆速度! 毎日更新こそ勝利への近道。よろしい、ならば特訓だ(←読んだこと無いと言いつつパロネタから更に二次パロるのが80年代ヲタの習性)。


 ということで2018年初頭から、とにかく毎日二千字エッセイを書いてたら、いつの間にやら70万字を超えていたという(笑)。それによって、とにかく毎朝一時間くらい執筆して二千字前後はかけるようにはなりました。


 そんな折に、私が交流している書籍化作家様三名が、まったく別個にテンプレ系の新作を書かれました。そしたら、ボーンと人気が出て、うち二作は書籍化決定ですよ。書籍化しなかった作品も「なろう」で10000ポイントは余裕で超えている。


 それを見て思ったワケです。「やっぱりテンプレは強い!」と。


 ただね、自分に「テンプレ」を書けるとは思ってなかった。いや、書こうと思えば書けるだろうけど、他の作品と差別化する特徴的なアイデアが思いつかなかった。


 一口に「テンプレ」と言っても流行りはあるわけですよ。今の流行りは「駄目なスキル(or特徴)のせいでパーティーを追放されたけど、そのスキルが実は凄くて一発逆転して、追放した連中にザマァする」ってのが基本パターン。


 この「駄目なスキル」が「実は凄かった」ところが差別化のキモ。全体のパターンはそれこそ基本類型テンプレートでいいけど、そこで差別化しないと埋没するだけです。その「駄目なスキル」が「実は凄かった」のいいアイデアが思いつかないから駄目だろうと思っていたのですよ。


 ところが、あるとき天恵のように、そのアイデアが空から降ってきた!


 先に挙げた三人の書籍化作家様のうちのひとり、うみ様がこんなアイデアを書かれていたのですよ。


「触手しか召喚できないので追放されたけど、その触手でリベンジする」


 これ、カクヨムで普段交流している身内ネタのギャグだったんですけどね。触手ネタの帝王みたいな作家様がいるんで(笑)。それを見た私はこう書いたんですよ。


「これ『触手』を『スライム』に変えたら書籍化狙えないか?」


 ほら、スライム転生ネタの作品がアニメ化されたじゃないですか。スライムって「雑魚」の定番だけど、それが逆襲して成り上がりってのも定番でしょ。


※なお、主人公の名前は、この「触手ネタの帝王」のお名前から頂いております。うみ様の小説によく出てくる「ヨシ・タツ」ってキャラの元ネタのお方です。局地戦型の天才作家ではないかと私は思っているくらい面白い作品を書かれる方です。その「ヨシ・タツ」のヨシの元の漢字を音読みして「リョウ」になったんですね。『ゲッターロボ』からかってご指摘をいただいたんですが、残念ながら違ったという。でもあとでゲッター要素入れちゃった(爆)。


 ただ、これだけだったら差別化要因としては、まだ弱いと思ってたんですよ。ところが、更にそれに追加してとんでもないネタを思いついてしまったんです。


「7人の美少女たちと協力することで召喚獣が無敵スライムになる」


 これは本当に「天恵だ!」と思いましたね。何しろ、私に足りなかった「テンプレのもうひとつの重要な要素」を補えるんだから。


 それは「ハーレム」!


 美少女とのイチャコラは書いてます。それなりには書けます。一応、ダブルヒロインまでは書いたことあります。しかし、それ以上は行ってない。


 三人以上の複数のヒロインによるハーレムは未知の世界=最後のファイナル開拓地フロンティア(笑)だったのですよ。


 しかし、この設定なら行ける!


「書ける、私にもテンプレが書けるぞ!」


 と赤い人(仮面で角がついてると速さは三倍)のように欣喜雀躍きんきじゃくやくして、それまで書いてたエッセイを中断して、新作を書き始めたのです。


 それが茨の道だとは、そのときの私には、まだ知るよしもなかったのでした。


※当エッセイのタイトルは、「カクヨム」にて掲載の@yu_3122様作『だから私は現代ドラマが書けない』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054883589679

のタイトルをパクった……もとい、こちらのタイトルからインスパイアされたものです。ご本人の許諾済みです。


~~~~


本日のテンプレ作品の現状速報!

『スライムしか召喚できないのでパーティーを追放されたけど同じ境遇の美少女たちと協力したら無敵スライムが生まれて一発逆転できた上にハーレム状態になっちゃったんですけど』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054887440465


こちらが、私が書いたテンプレ作品になります。1月1日の夜から投稿を開始したので、これから毎日朝六時過ぎ時点での状況をご報告いたします。

なお「第4回カクヨムコン」に参戦しております。


2019年1月2日6時過ぎ時点の状況

「小説家になろう」

PV:233

ポイント数:85

ブックマーク数:16

ハイファンタジー(非転生・転移)日間ランキング:95位(75ポイント)


 何とかランキングの下の方に登場できました!


「カクヨム」

PV:22

★数:8

フォロワー数:11

カクヨムコン異世界ファンタジー部門週間ランキング:未登場

※カクヨムコンへの登録を忘れていて、この時点で慌てて登録しました(汗)。

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