9 逆創世

1. ある実体に対する実体機能の行使(以下、観測を例にとる。もちろん観測だけに限らない)を行う際、その精度が高く、既存の物理法則などで表現できない場合、併発性とその観測行為の実体機能によって新たな実体が生成され、既存の実体を置き換える。これを逆創世という。


2. 逆創世によって実体間関係に不整合(因果関係や、位置関係など)が発生する場合は、それが解消されるまで連鎖的に置き換えが起こる。


3. 連鎖的置き換えの原動力は併発性であるため、それが起こるのは、基本的に併発性系に属する実体のみである。


補1. このことは、既存の法則や、時空には埋められていない、無限の空白が存在し、宇宙の「創造」は常に進行中であることを示している。


補2. 逆創世の働き自体は実体機能と完全に一致する。時間をさかのぼって実体間の関係を変化させるように見える場合に限って、この名称が使用される。


補3. 確率的事象に対して逆創世を試みる(観測精度を上げる)と、むしろ弱体化する。試行それぞれが「一回限り」に近づくからである。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る