第27話 ちょっと珍しいWコンビで……SideJ

 土曜日


「やっほ淳子、来たよー」

 セ〇ムしまくってます。でっけえ淳子の家

 インターホンに呼びかけると、ガチャっと門が開いて淳子が出迎えてくれます。

「いらっしゃい、小春ちゃん」


 あいかわらず大きなリビングです。

「おじゃましまーす」

「適当に座って小春ちゃん。ご飯の準備するから」

「ありがと」

 大きなソファーにぼふっと座ります。

「ご飯なーに?」

「肉料理系の中華料理一杯作ったから楽しみにしててね?」

「肉!!!!!!!!!」

「やっぱお肉はごちそうだよね。お肉は幸福ホルモン一杯らしいし」

淳子おまえが私の幸福ホルモンだよおおおおおっ!」

「小春ちゃんどんだけ肉に飢えてるの⁉昭和の子供⁉」


「ふいー……美味かったよお……」

「くすっ、そんだけ幸福ホルモン一杯の顔してくれると作り甲斐あるね」

「いや、淳子の料理マジ美味いし。ピーマン嫌いな私に青椒肉絲を美味しく頂かせるとは……淳子恐ろしい子!」

「ピーマン嫌い?」

「絶対食べれないわけじゃないけど嫌い。青椒肉絲はピーマン抜きでいいよ!」

「それ青椒肉絲じゃなくなってる!あははっ!」

「タケノコとシイタケもいらん!」

「肉食!ただの細切り牛肉炒めだよ!あははっ!」


 ジェ〇トさんとス〇イクに土下座しなきゃいけない青椒肉絲の話で盛り上がりながら思いました。

 ああ……

 淳子、よく笑うようになったな。


 後片付けは2人並んで……

 淳子が照れくさそうに言います。

「こ……こうして……並んでたら……夫婦みたい……」

「え?どっちがダンナ?」

「小春ちゃんだよ」

「んじゃ淳子は『だめぇ……お鍋ふいちゃう……』とかいうの?」

「何それ?」

「すまん。オヤジ過ぎて古すぎた。忘れてください」


 お風呂に入り、リビングでくつろぐ。

 2人ともTシャツにハーフパンツの超くつろぎモード


「んー!水ようかんうめー!」

「気に入ってくれた?暑いときにはこういうのがいいかなって」

「ホント淳子は何でもできるよなぁ」

「何でもは出来ないって。料理はネット探せばレシピがたくさんあるしね?」

「ちょっと残念なのは、もちっとエアコン控え目でもいいかな?せっかくよーく冷やした水ようかんだし」

「小春ちゃん寒い?」

「すこーしだけね」

「私は……」

 淳子はちょっと赤い顔をして……

「ちょっと……暑いかな?」


 これ、まずくないか?

 髪おろして赤い顔している淳子

 ちょっと色っぽいぞ⁉


「あ……あのー……」

「ん?どしたの小春ちゃん」

「なんか淳子色っぽいってかエロっぽいってか……」

 顔を真っ赤にしてしまう淳子

「え⁉そ……そっかな……」

 キュッと手を握りしめる。

「小春ちゃんと……お泊りだから……嬉しくて……」


 淳子がちょっと色っぽい目で私を見る。

「いやああっ!」

 思わずニ〇ジャス〇イヤーさんの気合い並みの声が出てしまう。

「ちょ……ちょっと……小春ちゃん……」

「あ……あはは……ごめんごめん。淳子にえっちな事されそうな錯覚した」

 淳子がちらっと私の目を見る。


「したい?」


 え?

 ええ?

 えええええええええっ⁉


 ずさささっとソファーの端まで瞬間平行移動!

「いやいやいや⁉おっけー落ち着け淳子!」

「いやしないから!」

「脅かすなっての!」

「でも……本音言っちゃうと……キス位は……考えてた……ごめん……」


 淳子が申し訳なさそうな顔で私を見る。


 でもですねぇでもですねぇ

 実は私も最近……

 結構淳子が気になるんですYo!

 言っとくけどワタクシノーマルだけどね!マジで!


 と言いながらも……

 やっぱりずーっと昼休みの度にぴとっとくっ付かれてると「あー、なんか淳子って可愛いよな」とか思っちゃうんだよね。

 軽く洗脳されてる?


 ゆっくり淳子に近づいていきます。

「え?小春ちゃん?」

 顔を近づけていきます。

「あれ?おーい……小春ちゃん?」


 ちゅっ…………


 気が付くと……

 淳子は口元を抑えて真っ赤になってる。

 私は土下座

「申し訳ございませんでしたあああああああああああああっ!」

 何で私こんな事した!

 20行前で私なんて書いてた⁉おい!


「ごめんなさいごめんなさい!なんつーか雰囲気に流されてついってか何で私もこんな事をしちゃったか全然解ってないけどとにかくゴメンっ!」

「い……いや……小春ちゃん……顔上げてよ、ね?」

 下手人のワタクシ

 お許しをいただきましたのでおもてをあげます。


「ホントごめん……淳子。」

「謝らないで、嬉しかったし」

 淳子が嬉しそうに笑ってます。

「ファーストキスあげちゃった」

「奪ってごめんなさい!でも私もファーストキスあげたから勘弁して!」

「ふふっ、貰っちゃった……」

「淳子様が嬉しそうで何よりです。あー……何でこんな事するかなぁ私?はあ……」


「いやだった?小春ちゃん」

「んな訳ないじゃん!」

「じゃあどうだった?」

 ニコニコしながら淳子が聞いてきます。

 今日は淳子グイグイくるなー。

 私もらしくなく押されっぱなしですが……

「んー……水ようかんの味がしてとっても良かったです。ごちそうさまでした。」

「…………」

「…………」

「くすっ……」

「あはっ……」


 それからは、たわいない話で盛り上がりました。

 最近読んでる本

 好きなゲーム

 料理の話

 小雪の話


 メンドくさいのでタオルケットをもってきて眠くなるまでおしゃべりしてそのままリビングで寝ちゃいました。


 次の日の朝食はワタクシが作りました。

 ベーコンエッグとトーストとコーヒーだけなんだけどね!悪いか!

 遅くまで起きてたから、アメリカンのカップにたっぷりコーヒーを……


 まあ、一宿一飯の恩義ってことで。


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 SideM(小雪と美鈴ちゃん)はこちらです↓

https://kakuyomu.jp/works/1177354054887977314/episodes/1177354054888750261

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