亀裂が走る

すべてに意味がある世界で、

意味のない私のこの感情が、どこへ向かうのか。


薔薇にレモンジュースを垂らすような興奮を詰め込んで、

今日も生きている。


糸を手繰り寄せるように、感情を私につないで、

やっと息をしていける星の元、生まれました。


わたしの、柔らかい心。


花弁が散りゆく儚さにこそ、意味があるのなら、

感情が消えていく、その瞬間こそ、

大切にされるべきだ。


亀裂が走る。

月と海の間に。

地球と太陽の間に。

私と外界の狭間に。

君と、私の隣に。亀裂が走る。


つくしを取って笑っていたような日々が、

さんさんと音をたてて崩れていく、

その、

瓦礫に押しつぶされた時、やっと、

私はあなたの、大切さを知った。

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