第5話 禁断の行為
それから暫くして、私は好奇心のために彼に実際に会ってみようと思い立った。
勿論、親には内緒で。
だがしかし、当然の如く断られた。
当たり前だ。ネットの住人なんて信用してはいけない。それは社会の決まりでもある。
ただ、もし彼に告白されたのだとしたら、返事を返さなければいけなかった。
そして、その存在も確かめたかった。
彼とは都内の遊園地で待ち合わせした。
目印はもう伝えてある。この赤い鞄とこの髪型だ。
「あの~、もしかして、himeさんですか?」
不意に声をかけられた。驚いた。なぜなら、彼はとてつもない美男子だったからだ。とりあえず、
「はい、そうです。」
とだけ返した。すると彼は
「そうでしたか。僕がPhilipです。初めまして。実は僕もあなたと会いたかったんです。」
「え…?」
「こんな返事、予想はできているでしょうが、やはり自分の口から言わなければいけないと思ったんです。僕は君の事が好きです。貴方は僕の事を愛してくれますか…?」
答えられない訳がない。でも、まだこの人の事を何も知らない。
私はまた、言葉に詰まってしまった…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます